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中学生が受け止め、引き継ぐ「平和の語り部」の貴重な証言のバトン

「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住
金井茂樹

2015.08.18 なかの区報 平成27年8月5日号 東京都中野区

8月15日、日本は戦後70年の節目を迎えました。安倍総理大臣の談話も発表され、テレビ、新聞をはじめ、多くのメディアで戦後日本の歩みと今後の日本の行先についての特集が組まれました。

自治体が発行する広報紙にも、8月に入ってから先の大戦に関する記事が多くみられました。東京23区の広報紙には、豊島区の“戦後池袋―ヤミ市から自由文化都市へ―”、足立区の“戦後70年/足立 戦争の記憶 戦争と、人々の絆(きずな)”、葛飾区の“未来へ語り継ごう 平和への思い”など特集記事が掲載されました。

今回、戦争に関する特集記事の中から、中野区「なかの区報」8月5日号に掲載された“中学生が受け止め、引き継ぐ「平和の語り部」の貴重な証言のバトン”という記事を取りあげます。この記事では、中野区赤十字奉仕団、中野区原爆被害者の会の方々を《平和の語り部》として区内の中学校に招いて、生徒だけでなく保護者や地域の方にも話をしてもらうという事業が案内されています。戦争体験者の話を聴く―これはよくみられる事業なのですが、この事業の印象的な点は、体験者から直接話を聴くのみならず、中学生たちが体験談を聴いて感じた思いを発表して、同世代の友人や保護者、地域の人たちと共有しようという点です。これは、まさに学校が開かれた場になり、地域のコミュニケーションの場になる機会ともいえます。すでに7校で実施され、9月にも4校で実施されるようです。発表会も12月12日(土)の学校公開日に行われるとあります。

発表する生徒さん、それを聴く保護者や地域の方々。ともに何かを感じ、考える機会になるような気がします。いろいろな点で意義があるものだと感じました。

 

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