発行しています 録音版・点字版市政だより
東大阪市政だよりの「発行しています 録音版・点字版市政だより」という小さな記事が目に留まりました。
というのも恥ずかしながら私、こうした広報紙に「録音版、点字版」が発行されているということを少し前まで知らなかったのです。神奈川県の消費者生活審議委員会で、障がい者の方々に消費者教育の教材を…といったテーマで話し合ったときに調べてみて、初めてその存在を知ったのでした。
その時に感じたのが、こうした情報を広く市民が共有することの大切さです。福祉の場では、もちろん「録音版・点字版」がありますよと、案内されていることでしょう。でもその時は承知しても、引っ越しや、ほかのことに気を取られているうちにおろそかになることもあるかもしれません。そんな時、気が付いた周りの人がひと声かけることができたら…と思うのです。
東大阪市政だよりの「発行しています 録音版・点字版市政だより」は、記事中に「配布を希望する方は、ぜひご利用ください」とありますが、視覚障がいのある方は、この記事を読むことはできません。ですから、周りで見守っている人に向けた情報ということになるのでしょう。
消費者教育でも、こうした周囲の人による「見守り」を重視しています。たとえば、消費者庁も「障害者の消費者トラブル 見守りガイドブック」を作成して、多くの人の目で支えていこうという取り組み推奨しています。核家族化が進む中で、どうしてもいわゆる情報弱者という方々が生まれてしまいます。ですから多くの周囲の人の目で、見守っていこうというわけです。
広報紙は、行政と住民をつなぐ大切な、時には命にかかわるような情報が掲載されています。東大阪市政だよりのように一般の市民に向けて、こうした取り組みがあることを知らせてくれていれば、誰かが、どこかのタイミングで「見守り力」を発揮できるかもしれません。広報紙の一行には、大切な扉を開く力があるのではないか、と思うのです。
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