【働く女性の注目記事】パパにだって「父子手帳」を! 全国のイクメンを自治体がバックアップ
東大阪市の市政だよりにこんな記事を発見しました。
「市では、『父子健康手帳』を用意しています」。
……何ですって? なんでも、お父さんのための育児ガイドブックで、これから赤ちゃんを出産する妊婦のパートナーは希望すればもらえるとのこと。へえ!
驚いて調べてみると、なんと父子健康手帳(通称父子手帳)が、全国の自治体で続々と発行されているというではありませんか。時代も変わったものだとさらにびっくりです。「男性はどの時点で親になった実感を持つのだろう」と以前から疑問に思っていましたが、男性側からもそういう声があって父子手帳が生まれたのだとか。
母子手帳は厚生労働省によって内容が定められていますが、父子手帳は自治体ごとに独自に作製されています。WEB上で閲覧できるものも多く、たとえば大分県の父子手帳はほのぼのタッチのイラスト満載で、子育てを楽しもうというコンセプトを前面に出しています。表紙裏に「パパから赤ちゃんへ」だけでなく「ママからパパへ」のメッセージ欄があるあたり、とても素敵な手帳です。岐阜県版は50ページを超える長編で、パパが育児に関わることのメリットを挙げ、「出産で頑張ったママを心からねぎらい、全面サポートすべし!」「『授乳以外はなんでもできる!』くらいのつもりでやってみよう!」と叱咤激励。泣けます。
これらの父子手帳をのぞき見して気づいたことが二点。一つは、子どもの病気・ケガの対応などママなら誰もが教わる重要事項が、パパにはこれまで伝わる機会がなかったということ。もう一つは、いずれの手帳にも共通して「当事者意識を持つべし」というメッセージが読み取れること。子育て世帯では、妻の「育児を妻任せにする夫への不満」がよく聞かれますが、必要な情報を与えていなかったために、彼らも関わり方がわからない部分があったのですね。
父子手帳を持ったからといって瞬時にイクメンになれるわけではないのでしょうが、これを手にしようと思った時点でそのパパは有望です。こうしたツールを介して、子育てという長期プロジェクトを共同で楽しく推進できるハッピーなパパママが増えることを期待します。