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自治体の皆さまへ

広報に関するアンケート ご協力ありがとうございました

「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会理事、元自治体職員、東京都在住
金井茂樹

2016.06.14 広報とよなか 2016年(平成28年)6月号 大阪府豊中市

行政が行う広報活動については、しばしば「広報は必ず広聴が連動しなければならない」、「広報と広聴は両輪である」と言われます。地域住民に情報をお知らせするばかりでなく、住民の多様な意見(「市民の声」)を聴くことも、行政にとって大切な活動ということです。行政は、広聴と広報をつなげるために、世論調査をはじめ、事業や施策の改善のために様々なアンケートを行っています。

今回は、行政が実施するアンケート関連の記事の中から、大阪府豊中市「広報とよなか」2016年(平成28年)6月号に掲載された「広報に関するアンケート ご協力ありがとうございました」を取りあげます。この記事は、今年3月の広報誌に同封された“広報に関するアンケート”の結果報告です。その回答数は4,649通もあったそうです。アンケートの回答率が悪化している現状を考えると、この回収数は「広報とよなか」への市民の期待の表れだともいえます。その質問内容は、記事の分量や文字の大きさ、好きなコーナー(記事)など具体的なもので、各質問の結果の内訳も掲載されています。調査対象が、広報誌の読者から無作為抽出したものではないので、この結果からすぐに読者全体の傾向を推定することはできませんが、市民から寄せられた回答は、広報誌の改善のための貴重なデータになると思います。

行政は褒められることは多くありません。アンケートを実施すれば、その回答の中には厳しい意見や痛烈な批判も少なくないはずです。その中には、市では解決できない問題や時には市民の誤解もあるかもしれません。ただ、そのような市民の率直な意見から地域における“真の課題”を見出し、解決策を考えることが行政広聴の本質です。厳しい意見を受けとめながら、きちんとPDCA(※)を回す-広聴活動を丁寧に実施することが広報活動の品質を高めるための鍵になると思います。

※PDCAは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)を繰り返すことによって業務を継続的に改善するための手法です。

※大阪府豊中市のキャラクターは「マチカネくん」です。

 

広報に関するアンケート ご協力ありがとうございました

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