65歳以上の3人に1人が認知症患者とその予備軍に⁉ 予防法は…
最近、母からたびたびメールが来るようになりました。80歳を過ぎた夫婦2人暮らし。いろいろ不安に思うことがあるようで、メールはこれまでもよく来ていたのですが、ちょっと前までは私の忙しさを思って「不安なこと」をまとめてメールしてくれていました。ところが最近は、1つ1つ聞いてきます。なんでも「あとでまとめて聞こうとすると忘れてしまう」のだとか。
子どもの中では、いつまでも昔のままの親なのですが、老いは確実にやってくるものですね。そんなことを思っていた時に目にしたのが、福島県伊達市の広報紙『だて市政だより 2017年9月号』の記事、「健康通信 Health Report 認知症になっても安心して、自分らしく暮らすために」です。
ここに衝撃的な事実が書かれていました。厚生労働省研究班の調査では、2025 年の認知症患者数は、現状の約1・5倍になり、65歳以上の3人に1人が認知症患者とその予備軍になる…と。私も今年50歳になりましたから、親の話というだけでなく自分のことも心配になってきます。どこか他人事だった認知症が、我が事のように感じられてきました。
広報紙のよいところは、こうした読者が不安を抱く内容でも、いたずらにその不安をあおることなく、淡々と認知症を知ることの大切さ、予防や早期発見の方法、そしてもしも認知症になったとしても安心して暮らせるような地域の取り組み…を教えてくれること。特にこの記事にあった認知症サポート医のアドバイスは、具体的でとても参考になりました。
例えば、不安に思っていると認知症の『危険因子』ばかりに目が行きがちですが、この記事にはしっかり認知症を予防する効果のある『防御因子』も書かれていて、50代の私にも大変参考になります。『防御因子』は、定期的な運動や食事、社会参加…といったこと。なるほどそうか、と読み進めていくと…意外なことに『防御因子』の一つに、なんと「適度な飲酒」が挙げられているではないですか! お酒に、こんな効果があるとは。
そういえば、福島県は全国新酒鑑評会のコンクールで、5年連続、日本酒金賞受賞数トップを誇る、お酒のおいしい県。伊達市には日本酒だけでなく、じゃがいも焼酎、紫蘇焼酎もあるようで…。認知症予防のために、福島のお酒で「適度な」飲酒! 身体にも心にもよさそうです。