「都民の日」は“自治”の大切さを考える日!
関東地方の都や県では、「都民の日」や「県民の日」があり、その日には学校が休みになると広く認識されているようです(神奈川県を除く)。しかし、「県民の日」が制定されていても学校が休みになるというのは全国的には少数のようで、インターネットで“都道府県の日”を調べてみても半数以上の都道府県では制定されていませんし、制定されていても学校が休みにはなっていません。
今回は、今から60年以上前の1952年(昭和27)に「都民の日」を制定した東京都の「広報東京都TOKYO NEWS」の「10月1日は“都民の日”」を取りあげます。この記事は、10月1日に行われる施設の無料開放と記念イベントの案内です。この日は、浜離宮恩賜庭園や六義園をはじめとする9か所の庭園、上野動物園や葛西臨海水族園、神代植物公園といった7か所の動物園・植物園、そのほか東京都美術館などが無料で開放され、記念イベントもいくつも開催されます。無料で入場できる施設が多く、都民にとってはとてもうれしい日となっています。今年の10月1日は日曜日ですので、家族と一緒に出かける予定の方も多いと思います。
また、都民にとってうれしい「都民の日」がどのような経緯で制定されたのかについて、東京都公式ホームページで調べてみました。「都民の日」制定の理由は明治時代にまでさかのぼるそうです。1898(明治31)年10月1日に、それまで“市長をもてなかった東京市”が一般の市と同じように“市長をもてる東京市”になったというのがその理由だそうです。東京の歴史に学び、自治の大切さを自覚する日として定められたということです。18歳選挙権が導入され、これまで以上にシティズンシップ教育(※)や政治教育が注目されていることを思うと、都民の日は“自治や市民参加について考える日”でもあるのかもしれません。
※市民としての資質・能力を育成するための教育
☆都民の日(10月1日)の施設無料開放及び記念イベント行事については東京都公式ホームページに案内が掲載されています。