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自治体の皆さまへ

広く募集する

東京工業大学環境・社会理工学院研究員/東京大学大学院情報学環客員研究員
本田正美

2017.10.06 広報東広島 平成29年10月号 広島県東広島市

 自治体の広報紙には、様々な募集が掲載されています。その大半は、その広報紙を発行している自治体の住民向けのもので、対象は市内に在住というのが基本です。ときには、もう少し広く取って、市内に在住・在勤・在学も対象にするものもあります。
 さて、そんな中で、目に留まったのが今週取り上げる東広島市の広報紙に掲載されていた「東広島市美術展作品」に関する募集です。作品の応募対象が、「市内に在住か、通勤・通学している人または市内に創作活動の場がある人※学生・単身赴任者など市内を離れている人も可」となっています。
 美術作品展ということもあってか、「市内に創作活動の場がある人」も対象となっているのがまず目を引くところです。例えば、東広島市内の美術関連の教室に通っていたりする人も対象になるのかもしれません。その他に、「学生・単身赴任者など市内を離れている人も可」となっています。これは、配慮の行き届いた対応のように思われます。何らかの事情で東広島市を離れていても、家族が東広島市に残っている人も少なからずいるはずです。こと美術作品展ということで、本人が必ず東広島市にいなければ成立しないわけでもなく、作品を送ってもらえば、それで事足ります。ですから、市内を離れている人も対象にするのは適切な対応だと思われます。

 自治体が実施するイベントでは、どうしてもその対象が限定されがちですが、この東広島市の例のように、そのイベントが人々の生活の実情に応じて、対象につき柔軟な対応をとるというのは重要なことです。
 もちろん、対象について柔軟な対応を行い、きめ細やかな対象の設定を行っても、紙面に限りのある広報紙にその全て掲載しにくいのかもしれません。そこで、マイ広報紙やWebサイトの活用が検討されるところで、マイ広報紙や自治体のWebサイトであれば加筆も可能です。紙の広報紙に掲載し切れない情報をWeb上で補うことで、より広く応募を得ることも可能になります。

 

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