眠っている食料品をチェック! 「フードドライブ」で分かちあおう
年末に向けて、早くも街が華やいできました。クリスマス、お正月…とイベントが続く年末年始ですが、この期間、とても困る人たちがいます。日雇い派遣で働いている路上生活の方々などです。仕事が休みに入ってしまうと現金収入がなくなり、食事にたいへん苦労するのだということを聞いたことがあります。また、年末年始は役所や福祉事務所の窓口も締まってしまいますから、いざというときに助けを求めることもできません。
そんな季節を前に、長野県上田市の『広報うえだ 平成29年11月16日号』には、「フードドライブ」への協力を求める記事が掲載されていました。
「フードドライブ」とは、家庭で消費されない食料品を、食べ物に困っている方や福祉施設などに届ける活動のこと。記事では、①賞味期限が明記され、1か月以上ある②未開封で包装や外装が破れていない③生鮮食品以外という条件を満たした、缶詰、レトルト食品、乾麺、米、カップ麺などの保存食品の提供を求めていました。
実は日本は、まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が、なんと年間約632万トンも出ているといいます。これは日本人ひとり当たり、毎日お茶碗約1杯分(約136g)のご飯の量を捨てているのと同じ。しかも、この食品ロス全体の約半数は家庭から出ているといいますから、私たちがいか食べ物を無駄にしているかがわかります。
私も先日、非常食にと備蓄していた缶詰などの保存食の整理をしたところ、賞味期限が迫っている食品を、いくつか発見しました。「フードバンク」への協力のお願いは、こうした、ついうっかりチェックし忘れてしまいがちな家の中の食品を見直す、よい機会かもしれません。条件にあう食品があれば、「フードドライブ」におすそ分け。食があることの幸せを分かちあって、みんなで温かい年末年始を迎えたいものです。