東広島市民でなくても詳しくなれる! 「里山」の特集
「兎追いし かの山…」という唱歌『ふるさと』の歌詞を口ずさむとき、多くの人が自らの故郷を想い浮かべるのではないでしょうか。それほどに里山は、昔ながらの日本の農村の風景と切っても切れない、ある意味“ありきたりな存在”でした。
ところが、こうした身近な山や森は、時代とともに手入れをする人が減り、荒廃し、「里山」としての機能を失いつつあるといいます。広島県東広島市は、こうした事態に対応すべく、さまざまな里山保全のための活動をしており、広島県内初のバイオマス産業都市にも指定されたといいます。
『広報 東広島 平成29年12月号』には、市民にも、そして市民でなくても知っておきたい、「里山」についての知識が、かなりのボリュームで報じられていました。
たとえば「里山」は、心の故郷の風景としての価値だけでなく、山崩れや、地球温暖化を防いだり、また生活環境を快適にしたりする役割があること。さらに、レクリエーションの場となったり、木やきのこの生産の場になったり…といったように、経済活動を支える存在でもあります。市内には、里山の資源を最大限に活用し、農林水産業の活性化と、それに伴う地域の活性化をめざして、「賀茂バイオマスセンター」も開設されたということです。
私が食指を動かされたのが、この記事に取り上げられていた「ペレットストーブ」。木材を細かく破砕して乾燥させ、圧縮した「木質ペレット」を燃料とする暖房器具で、一般的に「薪ストーブ」よりも低コストで設置できると聞いたことがあります。寒い日に、美しい炎を見ながら、暖まる…なんて、素敵ですよね。加えて、里山再生の循環サイクルを回し続ける取り組みに貢献しているかと思うと、心まで温まりそうです。
東広島市では、木質バイオマスを活用した薪ストーブ、ペレットストーブの設置を支援し、補助金も出してくれるそう。うらやましい限り。調べてみたら、私の住んでいるマンションでは、管理組合に許可を取る必要があるなど、ハードルが高そうで…残念です。