学生も広報紙を読まなくちゃ! 学生消防団活動認証制度始まる
若い人たちは、どのくらい広報紙に目を通しているのでしょう。
町田市の「『広報活動』に関する意識調査 報告書」(2016年3月)によると、「よく読んでいる」または「時々読んでいる」と答えた割合は、15~19歳男性で約1割、20代男性で約2割。女性は15~19歳、20代ともに2割前後となっています。若い世代の新聞離れが指摘されている昨今、いわんや広報紙をや…といった結果といえるかもしれません。
しかし、神奈川県相模原市の『広報さがみはら 平成29年12月15日号』に掲載されていた「市学生消防団活動認証制度が始まりました」という記事を見て、大学2年生の息子に「広報紙をチェックするといいよ!」と思わず声をかけてしまいました。
この記事に書かれていた「学生消防団活動認証制度」の対象は、学生(大学生、短期大学生、大学院生、専修学校生、各種学校生)ですから、まさに息子世代。消防団員として1年以上継続的に活動した学生を、市長が認証し「学生消防団活動認証状」を交付するという、10月に始まったばかりの新しい試みの告知でした。
学生は、「学生消防団活動認証状」を地域社会に貢献してきた実績として、就職活動で企業にアピールすることができます。一方、地域の消防団は地域の防災に若い力を呼び込むことができますし、企業は地域社会に貢献し、幅広い年齢層と交流し、指揮命令系統のある活動を経験してきた人材を確保できるという、まさに「三方良し」の制度というわけです。就職目当て…などと言うなかれ。「きっかけ」はともかく、ここから地域の活動に目覚めるという可能性も大いにあるのですから。
ところで、私も若いころは、広報紙に目を通す余裕すらないくらい、毎日に追われていたような気がします。読むようになったのは、子どもを授かり、母親学級やら予防接種の予定といった情報を得る必要ができてから。地域の街づくりに関心をもつ…ということは大切ですが、若い人たちにもそれぞれの生き方がありますから、一律に「広報紙を読み、地域に関心をもつように」というのも、なにか違うような気がします。しかし、こうした実用的な情報が得られるなど「きっかけ」があると、目を通す気になるかもしれません。先ほどのボランティアではないですが、「きっかけ」はともかく、広報紙に触れることで地域に関心を持ってくれればと願います。