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自治体の皆さまへ

桜満開プロジェクト 自分たちのまちを自分たちの手で-

東京工業大学環境・社会理工学院研究員/東京大学大学院情報学環客員研究員
本田正美

2018.04.27 広報さばえ 平成30年5月号 通常版 福井県鯖江市

 おそらく、私のピックアップ広報で最多の登場回数となるはずの福井県鯖江市。
出来るだけ多くの自治体の広報紙を取り上げようと思っているのですが、今回もピックアップせずにはいられない記事を見つけました。

 それは「桜満開プロジェクト 自分たちのまちを自分たちの手で-」。鯖江市内の東陽中学校1年生が企画したプロジェクトに関する記事です。

 総合的な学習の時間に行ったアンケートで、「まちの魅力は何ですか?」という質問に対して、多かった回答が「景観」。これをきっかけとして、「校区内を桜で彩るプロジェクト」を始めたというのです。
 中学生が何かを行ったということなら、他の自治体広報紙にも同様の記事を見出すことが出来るのですが、ここからが鯖江市に注目してしまう理由です。

 まず、「まちづくりのプロ」に中学生が話しを聞きます。そして、中学生は桜並木の実現のための関係各所の調整を依頼するために、牧野市長を訪問します。この訪問の場で、牧野市長は協力を快諾。「植木のプロ」に話を聞いた上で、実際に東陽中学校の中庭に、しだれ桜を植樹します。さらに、莇生田スキー場にも、しだれ桜40本を植樹するのです。

 調査を行い、それを基にプランを考えて行動する。市長はそれに応えて協力する。そして、プランが実現する。その過程では関係者の苦労があったはずですが、市長の協力を得ながら、この一連の過程をきちんと完結されている点が鯖江市の凄さです。

 プロジェクトの名称にもあるように「自分たちのまちを自分たちの手で」という機運が鯖江市にはある。この記事が掲載されている5月号は、他にも鯖江市をあげたまちづくりの機運を感じ取ることが出来る記事で溢れています。

 

桜満開プロジェクト 自分たちのまちを自分たちの手でー

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