赤木小学校 子どもたちの“縦のつながり”が生むもの
福島県郡山市の『広報こおりやま 2018年5月号』に、平成29年度に同市の「まちづくりハーモニー賞」市民活動実践部門を受賞した、郡山市立赤木小学校が紹介されていました。
「We Love Koriyama ひとまちストーリー赤木小学校」と題した記事で取り上げていたのは、同小学校で行われている、学年を超えた交流活動について。赤木小学校では、1~6年生が一緒に「あかまる班」を構成し、プールや縄跳びの練習、毎日の清掃活動などをおこなっていると言います。
この活動のきっかけとなったのは、震災の後、子どもたちの屋外活動が減るなかで、思い出に残る活動をと実施された、会津若松への遠足。その際の上級生が下級生を優しく導いている様子を見て、学年を超えた活動は子どもたちの心を育てると思い、こうした交流活動を継続することにしたといいます。
実は、我が家の子どもたちの出身小学校でも「縦割り班」という活動がおこなわれています。卒業後も、街で「縦割り班」でお世話した子に会うと、手を振ってくれて、我が家の子どもたちもうれしそうです。つい先日も、娘が「私が6年のとき1年生だった子が、6年生になったよって、声をかけてきてくれた! もう6年生か。私も年をとるものだわ」」と感慨深げに話していました。小学校時代の縦の関係は、小学校のときだけでなく、子どもたちのなかでずっと維持されていくものなのだなと、ちょうど感心していたところでした。赤木小学校の「あかまる班」も、その関係は卒業後も何年も続いていくことでしょう。
赤木小学校は、さらに地域の方々との交流もしていて、昔遊び体験や野菜を一緒に作っているそう。地域の年長の方から子どもたちへ、そして年長の子どもからより小さい子どもへ。そこで伝えられるのは、知識や経験だけでなく、思いやりだったり、気配りだったり…。子どもたちは、机上では学べない多くのことを学ぶ機会になることでしょう。
また年長者側も、小さい子どもに頼りにされてうれしかったり、元気をもらったりするもの。我が家の末っ子の娘も、1年生だった子の成長を感じて、なんともいえない表情をしていました。
こうした縦の関係は、温かい思い出として地域に根づき、地域への愛着を生み、やがて地域の力となっていくに違いありません。赤木小学校の「あかまる班」が、学校の伝統として、今後もずっと続いていくことを願っています。