ALT(外国語指導助手)の繊細な感覚に驚嘆! 文化を知るきかっけに
ALTという先生の存在を知っていますか? ALTは、Assistant Language Teacherの略。英語の授業で日本人の先生を補佐する、英語を母語とする先生のことです。国が1987年から実施している「語学指導等を行う外国青年招致事業」(通称・JETプログラム)で来日したネーティブスピーカーのほか、自治体が独自に雇用したり、民間会社と派遣契約や業務委託契約したりするなどして、最近では、学校内ではすっかりおなじみの存在になってます。
愛媛県大洲市の『広報おおず2018年7月号』には、「ALT(外国語指導助手)のつぶやき」と題し、そうしたALTの先生のコラムが掲載されていました。書いたのは、ニューヨーク州から来日したリードさんです。
ALTとして大洲に来て、約5年。魅力的に感じた大洲の自然について書かれています。 リードさん曰く、「大洲でいちばん好きな時間は、雨上がりに、雲が霧のように山を覆う時」。瞬間をとらえて、その繊細な情景を心に刻む様は、まるで清少納言のようです。慌ただしく日常を送る身としては、日本人が忘れてしまった感性を思い出させていただいたかのようで、すっかり感じ入ってしまいました。
我が家の娘は、英語だけでなく、先生の出身国の文化について学べることがALTの授業の魅力だと力説しています。が、リードさんのコラムを読み、こうした国際交流は、相手を知ることのみならず、自分自身が日本のよさを再認識するきかっけにもなることに、改めて気づかされました。
2017年度は全国の小学校で、約1万3000人のALTが活躍されていて、2016年度より約500人増加しているといいます。2020年度から施行される新しい「学習指導要領」で、小学校3・4年生で「外国語活動」が必修になり、5・6年生では英語が教科となり成績がつくようになる…ということを考えると、これからますますALTの人数が増えていくことでしょう。
こうしたALTの方々に、ぜひ地域、そして広報紙にも登場していただき、直接的にでも間接的にでも、交流できたら…。全国のALTが、島国日本に風穴を開ける存在になるではと大いに期待しています。