“軽度認知障害”についての正しい知識をもつこと。
先日、厚生労働省は2017年の日本人の平均寿命が、男性81.09歳(2016年80.98歳)、女性87.26歳(同87.14歳)になり、男女ともに過去最高になったことを発表しました。世界との比較では、男性が3位、女性が2位だということです(トップは男女ともに香港で男性81.70歳、女性87.66歳)。公衆衛生の向上や医療技術の進歩のみならず、日本人の健康意識の高まりが平均寿命を伸ばすという結果になっているようです。
今回は、高齢者の健康に関連する記事を掲載する福井県鯖江市の「広報さばえ」平成30年8月号通常版の「〈特集〉ヒトゴトではない認知症1・2」を取りあげます。この記事は、認知症は誰もがかかる可能性のある病気であることと、その予防方法を解説したものです。現在65歳以上の高齢者のうち4人に1人が認知症、またはその予備軍である軽度認知障害であることが分かっているそうです。昨年の人口統計でいえば、65歳以上人口3514万人のうち約900万人の高齢者が認知症もしくは軽度認知障害であるということになります。また、この記事は認知症予防の第一歩として、「発症前の軽度認知障害を自覚すること」を指摘しています。ほとんどの人は、物忘れが多くなったとしても「自分の認知機能の低下は老化現象」と思ってしまい、「自分はまだ大丈夫」と事実を受け入れられないことが多いそうです。しかし、軽度認知障害の段階で生活習慣を改善するなど認知症の予防を行えば、認知症の進行を遅らせたり、健常に戻ったりすることができるとあります。正しい知識をもつことが、本人のみならず家族や友人など周りの人たちにとっても大切なことだと、この記事は教えてくれます。
日本人の平均寿命は右肩上がりに伸び続けて、男性が6年連続、女性は5年連続で過去最高を更新しています。また日本人の健康寿命も、男性72.14歳、女性74.79歳と伸びています。健康寿命は介護を受けたり寝たきりになったりせず日常生活を送れる期間で、平均寿命と健康寿命の差が介護などを必要とする期間となります。日本ではまだまだその差は小さいものではありません。平均寿命の伸び以上に、健康寿命を伸ばすことがこれからの課題だと思います。
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