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自治体の皆さまへ

SDGs達成に向けて…私たちにできることとは?

「子供のお金教育を考える会」代表、文部科学省消費者教育アドバイザー、神奈川県消費生活審議会委員、経済教育学会理事
あんびるえつこ

2018.10.22 広報かまくら 2018年10月15日号 神奈川県鎌倉市

 「SDGs」という文字を、新聞記事などで目にしたことがあるのではなかと思います。これは「エス・ディー・ジーズ」と読み、「持続可能な開発目標」の略として使用されています。「持続可能な開発目標」(SDGs)は、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に、2016年から2030年までの国際目標として記載されたもの。 貧困をなくそう、飢餓をゼロに…といった人道的なものから、気候変動に具体的な対策を、海の豊かさを守ろう、陸の豊かさも守ろうといった、環境保護に関するものまで、17の目標が設定されています。

 この夏は、例年になくいくつもの台風が日本に上陸しました。「今までに経験したことのない」「記録を更新」といった言葉とともに、風水害の様子が伝えられたことは記憶に新しいかと思います。気候変動の兆候を身近に感じるようになった昨今。SDGsのような、持続可能な世界を実現しようと、世界の国々が手をとりあう取り組みに対して、私たちも無関心ではいられません。

 今回紹介する広報紙『広報かまくら 2018年10月15日号』には、神奈川県鎌倉市が今年6月、国から「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」(全国で10自治体)に選定されたというニュースとともに、SDGsの取り組み全般について、詳しく紹介されています。また今年10月、鎌倉市は「かまくらプラごみゼロ宣言」を行い、レジ袋の利用廃止・回収などこれまでの取り組みを強化し、プラスチック製ストローの利用廃止などを求めることにより、SDGsの達成を目指すことも報じられていました。

 この間も、消費者教育に取り組む仲間たちと話していたのですが、「環境保護に異論を唱える人はいない。しかし具体的な取り組みに関してはそうではない…」と。つまり、環境保護は賛成だけれど、その取り組みを具体化し、今まで享受してきた自らの消費生活のスタイルの変更を迫られると、とたんに二の足を踏んでしまう…というわけです。

 レジ袋がなくなったら、コーヒー店でストローがなくなったら…と考えると途端にしり込みしたくなるもの。しかも守る相手は、地球規模の環境…と日常生活でなかなか実感できないものなのですから。

 こうした活動を進めていくには、情報を共有し、現状を理解し、方法についてはとことん話し合うことが大切です。鎌倉市も市民対話の場の告知を同記事内でされていました。みんなが危機感を共有し、覚悟を決めて取り組んでいくことが必要なSDGs達成への道のり。鎌倉市の取り組みを、期待を込めて見守っていきたいと思います。

 

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