自治体を越えた紙面づくり
自治体の広報紙は、各自治体で発行されています。一つの自治体に一種類の広報紙というわけでは必ずしもなく、月二回、フルバージョンのものとイベントのお知らせなどに特化したバージョンを発行する自治体もあったりします。
各自治体の広報担当者が毎号工夫を重ねて誌面作りをしているわけですが、今回は、少し違った趣向の取り組みを取り上げたいと思います。
熊本県人吉市の広報誌を代表して紹介しますが、人吉市をはじめとして、錦町・多良木町・湯前町・水上村・相良村・五木村・山江村・球磨村・あさぎり町の広報担当者が協力して誌面作りを行う試みがなされています。「球磨郡市広報紙研究協議会合同特集」と題して、くま川鉄道に関する特集が組まれています。
複数の自治体の広報担当者が協力することで、作成される誌面も充実したものになります。さらに、複数の自治体の広報誌を誌面に載ることで、その記事はより多くの地域の人の目に触れることにもなります。くま川鉄道のように広く関心を呼びそうなテーマであれば、広く自治体を越えて多くの人にその記事を読んで欲しいということにもなるでしょう。
今回の特集は、丁寧に作成されたことが分かる「くま鉄沿線おすすめマップ」をはじめ、充実した内容になっています。
それぞれの自治体がそれぞれに広報紙を作成することも当然大事ですが、それと合わせて、この球磨郡の自治体間での試みのように協力して紙面作りを行うことも必要とされます。これは先駆的な取り組みと言えると思いますが、全国に広がりを見せて欲しい取り組みです。