【働く女性の注目記事】「奥が深い海藻の世界!」
「海藻専門家?」見慣れない単語に惹かれて、広報にしのしま 平成30年12月号「海藻専門家の一口メモ」を読んでみると、意外な発見がありました。
今回は「ツノマタ」という海藻が紹介されていますが、この海藻は、遺跡から出土した木簡に記述されている海藻の種類の一つとのこと。しかも、昔は建物の漆喰や壁土の粘着剤として使われていて、現在も様々な工業用原料として利用されていると知り、海藻と言えば食用しか思い浮かばない私には新鮮な驚きです。
また、この一口メモシリーズの「ホンダワラ」の章では、この海藻が、古事記・日本書紀の伝承を語源とするとの記述もあり、隠岐では「神馬藻(じんばそう)」と呼ばれているとあります。海藻でこんなに古代の歴史を勉強できるとは思いませんでした。
面白くなって、さらに調べてみると、思いがけない事実がわかりました。
海藻専門家というと、大学や国の機関の研究者をイメージしてしまいますが、この記事の執筆者が所属する岡部㈱は、民間の建材メーカーです。また、㈱ノア隠岐は西ノ島の観光ガイドや地域活性化事業として海藻の調査などを手がける会社です。民間の一企業が水産資源の保護育成のために応用藻類学研究所を造り、20年以上にわたり「海藻」の研究を続けているのです。
そんな地道な研究の成果が現れたのが化粧品事業と知り、さらに驚きは続きます。
育成していた海藻を分析したところ、エイジングケアに有用な希少美容成分を含有する品種が発見されたそうです。
味噌汁や酢の物だけが海藻の出番ではなかった。海藻は本当に奥が深い。次はどんな展開が待っているのか楽しみです。