雪がもたらす恵みを上手に活かす。
本州の日本海側は、平野部であっても積雪量が2~3mに達する地域であり、世界で最も低緯度にある豪雪地帯といわれています。地球温暖化が進むと日本の降雪量は全体的に減ると考えられていますが、北陸や北海道の一部などでは「10年に一度」クラスの降雪量と豪雪が降る頻度が増加していくという研究結果も公表されています。
今回は、雪国生活を特集した山形県新庄市の「広報しんじょう」平成30年12月号の“特集 雪と一緒に生きていく-1」を取りあげます。この記事は、雪がもたらす恵みである「雪の下野菜」を生産・販売している「しんじょう産地直売所運営協議会」の会長さんへのインタビューです。「雪の下野菜」とは、冬の間に雪のなかで貯蔵・保管することによって新鮮さが保たれ、甘味が増しておいしくなった野菜のことです。平成24年から生産が始まり、今ではキャベツ、白菜、大根、ニンジンなどが販売されているそうです。購入者から好評を得て来た商品であり、学校給食にも使われているということです。今後はブランド化をすすめ、生産・販売を増やしていくことが検討されています。インタビューの最後に会長さんの言葉が紹介されています。「除雪の手間や交通の不便さを考えれば、雪は無いにこしたことはない」。しかし、「野菜作りや米作りを考えれば、雪によって保たれている自然環境の恩恵を受けている」。「負の要素ばかりではない。先人たちが培った雪国文化を大切にしていきたい」。とても印象的な言葉だと感じました。ぜひ本文を読んでいただきたいと思います。なお、この記事の最後に「“雪の下野菜”がなぜ甘く、おいしいのか?」という疑問を、野菜ソムリエの方が解き明かしています。あわせてご覧ください。
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