救急車を要請する判断。
今年の1月、総務省消防庁は『平成30年版救急・救助の現況』を公表しました。これは消防機関が行う救急業務や救助業務等の現状を把握する資料として毎年発行されています。これによると、平成29年中の救急出動件数は634万5517件(対前年比13万1889件増、2.1%増)となっています。出動件数増加の要因のひとつは高齢化が進んでいることですが、そのほかに救急車の不適正利用が増加要因として指摘されています。
今回は、地域の救急事業を特集する愛知県江南市『広報こうなん』平成31年3月号の“意外と知らない消防特集(2)”を取りあげます。この記事は、救急出動件数が増加する現状のお知らせと救急車の適正利用のお願いです。江南市ではこの10年間で救急出動件数が年間1500件も増加してきているそうです。ただ、救急車で病院まで搬送した方の半数以上は入院を必要としない軽症ということで、その利用方法が問題になっています。これは出動要請の増加によって出動可能な救急車がない状況が頻繁におきるということです。救急車が1台もない状況では近隣消防本部の救急車が応援出動してくれるようですが、必然的に現場までの到着時間が遅れることになり、重症者が助からない可能性も出てきてしまうということです。不適正利用はこの可能性を高めてしまう点に問題の本質があります。
私たちは緊急性が高いと判断した場合に救急車を要請することは問題ありません。しかし、「救急車を呼んだ方がいいか」と迷ったときの判断が重要です。その際には相談できる連絡先が大切です。最近ではスマートフォンやパソコンで緊急度を判定するアプリもあります。日頃から気をつけておくことが大切だと思います。
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