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自治体の皆さまへ

手話言語条例制定が広がる

東京工業大学環境・社会理工学院研究員
本田正美

2019.05.17 広報あいおい 令和元年(2019年)5月号 兵庫県相生市

 2013年10月に鳥取県で全国に先駆けて成立した手話言語条例。一般財団法人全日本ろうあ連盟の調べによると、現在では270を超える制定例が現在あるようです。
https://www.jfd.or.jp/sgh/joreimap

 本年の3月も多数の自治体で条例が成立し、その制定数が一気に増加しました。
 そのうちのひとつ兵庫県相生市の広報誌には、同市で成立した手話言語条例を紹介する記事が掲載されていました。しかも、同市の広報誌の冒頭から4ページにわたって、同条例に関する記事を掲載するという力の入れようです。

 手話言語条例の基本理念は記事にも示されています。
 「手話を音声言語と同様の「言語」として認め、尊重すること」

 条例制定前でも、例えば行政の活動に関わる様々な場面では、手話を始めたとしたコミュニケーションの手段の保障がなされるようにはなってきましたが、まだまだ不十分です。そこで条例化をすることで、その取り組みを確かなものにしようというのです。

 条例では、市民の役割、事業者の役割、市の責務が示されています。記事には、「手話で思いが伝わる」と銘打たれていますが、手話を日常的に使用されている方のその思いが伝わる社会を作っていく。その第一歩となるのが条例の制定となります。特に、市民や事業者の役割、さらには市の責務が条例で明確化されたことにより、「何もしない」ということが許されなくなりました。
 これからは今まで以上に手話をはじめたとしたコミュニケーション手段の保障が求められていくことになりますし、それは日常的に手話などを使用していない市民も無縁ではありません。
 相生市の広報誌の記事にも、「少しの配慮を心がけよう」として、いくつかの推奨される行動が列挙されています。同じく記事には、「「伝わる」世の中に」とありますが、誰もが日常的なコミュニケーションに困らない社会づくりが目指されることになります。

 実は、相生市のある兵庫県には、明石市という、さらに踏み込んだ情報コミュニケーション条例と呼ばれる条例を制定している自治体もあります。手話言語条例の制定と合わせて、より広くコミュニケーションの手段を保障するための条例の制定も浸透しているのです。
 今後も手話言語条例制定に関する記事を多くの自治体の広報紙でも見つけることが出来るようになるはずです。

 

「手話で思いが伝わる」地域社会へ ~手話言語条例が成立しました~ (1)

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