地域に浸透する「総合計画」。
自治体では、「総合計画」にもとづいて行政運営が行われています。この総合計画は、基本構想、基本計画、実施計画の3つの計画で構成されていて、最も上位にあるのが基本構想です。これはまちづくりの基本的な理念や目標、方針を定めたもので、その下に基本計画と実施計画が位置づけられています。基本計画は基本構想にもとづいた具体的な施策を、実施計画は具体的な事業を定めています。
今回は、新しい総合計画を策定する神奈川県寒川町の『広報さむかわ』の“特集1「こころ豊かな暮らし」をともに創る~新たな総合計画の策定について~”を取りあげます。この記事は、2021年4月から始まる“新たな総合計画”の策定を伝えるものです。寒川町は、地域の方々の「想い」を集めて住民と一緒に取り組むもうとしています。「こころ豊かに暮らす」とは一体どのようなことなのか?これから、講演会やワークショップをはじめ、さまざまな取り組みを展開していくようです。また、この記事のなかで注目したいのは、寒川町が現行の総合計画の課題をきちんと洗い出して、PDCA(※)による改善を行おうとしている点です。評価がなければ改善は難しくなります。現行の課題を解決しようとする寒川町の姿勢は、総合計画を地域に浸透させていくことにつながるものと思います。
従来の総合計画は、基本構想の計画期間は10年以上、基本計画の計画期間は5~9年としている自治体が少なくありませんでした。しかし、昨今では、機動的な見直しを重視した比較的短期間のコンパクトな計画を策定する自治体も登場してきています。それぞれの自治体が創意工夫によって独自性ある計画を策定するようになってきました。行政運営の基本となる計画が進化をしてきているようです。
※PDCAは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)を繰り返すことによって業務を継続的に改善する手法です。
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