市民に向き合って50年。
行政の仕事は、「たらい回し」、「杓子定規」といった形式的で不親切であることを強調して、「お役所仕事」と呼ばれることがあります。行政の仕事を批判的に表現した言葉として使われてきましたが、最近はこの言葉を聞くことが少なくなったような気がします。この背景には、行政の仕事が着実に良くなっていることを多くの人が感じていることがあるように思います。
今回は、長きにわたり市民に向き合った仕事をしてきた千葉県松戸市「広報まつど」2019年9月15日号(すぐやる課50周年特集)の“市民のサポーターであり続けます(1)(2)”を取りあげます。この記事は、1969(昭和44)年10月6日に誕生した「すぐやる課」を特集したもので、当時の創設した理由をはじめ、市民の声の判断方針、歴代課長らのコメントなどが紹介されています。とくに、注目したのが市民からの要望を以下の3つのレベルで迅速に判断しているという点です。
1.市で行うべきことなのか
公共性の高い問題か、放置すると危険か、の判断が行われます
2.すぐやる課でやることなのか
すぐやる課でできることなのか、他部署・他機関が対応すべきなのか、の判断が行われます
3.今すぐやるべきことか
緊急性の高い問題なのか、の判断が行われます
この3つをすべてクリアすると、《すぐやる課》の出動となるそうです。このような明確な判断基準があるからこそ50年という長期にわたり組織として存続してきたのだと思います。この記事を読むと市民に真剣に向き合って仕事に取り組んできた松戸市役所の姿勢が感じられます。地域の方のみならず、多くの行政職員も一読の価値があると思います。
なお、10月6日(日)には“すぐやる課50周年記念イベント”として松戸まつりにブースが出展されるそうです。
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