復興への歩みが見える…東松島市の2019年10大ニュース
もう間もなく2019年が終わろうとしているこの時期、各メディアがこぞってこの1年のニュースを振り返る特集をしています。もはや年末の風物詩ともいえるこうした特集ですが、8年前に起きた東日本大震災の“続報”が取り上げられることは次第に少なくなってきたように思えます。被災地では、今、どの程度復興が進み、どのような問題を抱え、そして未来にどのような希望を抱いているのか。復興に向けた歩みにおける“2019年の現在地”を、現地から遠く離れた私たちが知る術は限られています。
しかし今回、そうした東日本大震災の“続報”を、広報紙に見つけることができました。宮城県東松島市の広報紙『市報ひがしまつしま 2019年12月15日号』の特集「東松島市 2019年10大ニュース」です。
その中には、津波被害を受けた立沼地区と牛網・浜市地区を結ぶ避難道路「市道立沼・浜市線」の開通式典が行われたこと、また市営柳の目西住宅100戸が完成し、災害公営住宅整備事業全ての整備が完了したことが報じられていました。また被災により休園していた大曲浜地区の県立都市公園矢本海浜緑地が開園したり、放課後児童クラブや市民センターが移転新築されたり…といったニュースからは、2019年も確実に復興への道を歩み続けたということが伺え、安堵しました。
また、台風被害を受けた友好都市埼玉県東松山市に応援人員と支援物資を送り出したり、同じく友好都市である東京都大田区には災害見舞金を手渡したり…と、東日本大震災で結ばれた「絆」が今なお、生かされていることを知ることもできました。
それだけではありません。東松島市が東北被災3県で唯一、SDGs未来都市に選定されていたこと、そして今年は「第1回東北SDGs未来都市サミット」や「東松島市SDGsシンポジウム」を開催し、新しい目標である「SDGs」達成に向けて取り組んでいるといったニュースを目にし、未来への希望と期待を、共有することができました。
来る2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。ややもすると東京発のニュースに席巻されがちですが、この東京大会は「復興オリンピック・パラリンピック」と位置づけられています。被災地の復興を後押しするとともに、こうした被災地のニュースが大きく取り上げられ、その姿を世界に発信する機会にして欲しいと願っています。