より良い学習環境をめざして
「第三次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」(文部科学省)では、「子どもが自ら読書に親しみ、読書習慣を身に付けていけるよう、子どもの興味・関心を尊重しながら自主的な読書活動を推進する」ことが、ひとつの課題として位置付けられています。この計画を読むと、子どもたちにとって読書習慣がとても大切なことだとわかります。この計画は、子どもの読書活動の推進に関する法律(平成13年)に基づくもので、国会に報告されているものだそうです。この法律の第4条には「地方公共団体は、基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、その地域の実情を踏まえ、子どもの読書活動の推進に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する」との規定があり、国のみならず自治体も子どもたちの読書活動の推進に積極的に取り組むことが期待されています。
今回は、子どもの読書活動に関する記事のなかから東京都墨田区の「墨田区のお知らせ『すみだ』」11月21日号の“より良い学習環境をめざして”を取りあげます。この記事では墨田区の学習環境を良くするための3つの柱が紹介されています。そのひとつが学校司書(※)を全ての区立小学校・中学校に配置し、学校での読書環境を充実させていることです。この事業の“ねらい”として、「インターネットだけではなく、本も活用できるようにし、“調べる力”を高める」ことが説明されています。
私たちは、知らないことを調べる際に、ついついインターネットの情報検索に頼りがちになってしまいますが、“知らないことやわからないことを本を使って調べることを学ぶ”-子どもたちにとって、とても価値のあることだと思います。
※文部科学省ホームページには、「司書教諭」「学校司書」「司書」の制度上の比較が掲載されています。