広報紙別ランキングNO.1の巻頭特集は…空き家問題!
マイ広報誌のHPを下にずっとスクロールしておくと、「広報紙別ランキング」というのが表示されています。どのような自治体の広報紙が読まれているのか、時々興味をもってこのランキングを覗いているのですが、この記事を書いている時点で(12月5日現在)、ランキングNO.1だったのが「広報紙KOBE 2015年(平成27年)12月号」です。
巻頭の特集は「空き家を活かす」。なるほど。人口減とともに、全国的に今問題になっているテーマです。
11月に神戸市で講演会があり、1泊2日で伺ったのですが、会場があった三宮付近は若者であふれ、とても活気がありました。連休前だったせいか、ホテルを予約するのも難儀するくらい。しかしそんな神戸市でも空き家問題は例外ではないようです。
同紙によると、平成25年の総務省の調査で神戸市内の住宅総数は約83万戸。そのうち、約11万戸が空き家となっているといいますから、なんと7軒に1軒の割合で空き家がある、というわけです。
空き家を放置しておくと、老朽化による倒壊や放火による火災、または害虫の発生や治安の悪化…など、地域住民の生活環境が悪化することが懸念されます。
同紙では、こうした困った事態を避けるために、空き家の活用に取り組む地域の事例を紹介しています。例えば、障がいのある学生が自立した社会人を目指して学ぶ学園として活用したという事例。私の名刺は、ハンディキャップのある方々の絵で彩られていて、印刷などの管理も福祉作業所が行っているものです。これも一つの試みの成果なのですが、ハンディキャップがあると、自立した社会人として働く場を得ることが難しいため、周りの人々のいろいろな形での支援が必要になります。学校卒業と同時に社会との接点もなくなりがちになりますから、学園内にとどまらず、こうした地域の拠点に出ていく試みはとても大切です。人がつながることで、お互いに得られるものが多いのではないかと思いました。
空き家問題は、今後、都市部、山間部を問わず各自治体共通の問題になることは間違いありません。各所のアイデアを共有し、それぞれの地域特性に合った「活かす」道を見つけていきたいものです。