“読者目線”でつくられた広報紙を読んでみよう!
自治体の広報紙には、行政サービスや地域イベントをはじめ、地域の計画や課題などさまざまな情報が掲載されます。大切なことは広報紙に掲載されることではなく、掲載された記事が地域の方々に読まれ、その内容が伝わるということです。読者に伝えるための工夫はいろいろありますが、そのひとつが“読者目線”による編集です。
今回は、読者目線で書かれた記事のなかから福岡県宮若市の広報みやわか『宮若生活』NO.147(2018年4月号)の“4月から変わる私たちの暮らし-徹底分析 Changes from April”を取りあげます。この記事は、今年4月から変わる宮若市民の暮らしを5つの事業に絞って解説しています。
1 市指定ごみ袋値下げ
2 宮若なび運用開始
3 宮若東中学校区の3歳児教育開始
4 有害鳥獣対策製品購入費用補助上限引き上げ
5 防災行政無線運用開始
このなかで注目したのが防災行政無線運用開始の解説です。システムの概要、放送内容、情報伝達のしくみ、さらには放送が聞き取れなかったときの対応など、事業を始めるというお知らせのみならず、市民の関心や疑問に思うことが丁寧に説明されています。新年度事業の解説は行政目線での編集になりがちですが、この記事は“どのように暮らしが変わるか”を読者目線で説明しています。その意味で、読者にとって読みやすい記事になっていると思います。
自治体の広報活動は、広報紙をつくることが目的ではありません。市民に何かを伝えるために広報紙をつくっているはずです。そして、それを読んだ市民に、行政サービスを利用してもらったり、イベントに足を運んでもらったり、さらには地域課題をともに考えたり、参加をしてもらうことが目的だと思います。どんな重要な記事を掲載していても、読まれなければ意味がありません。“読まれるために、伝えるために、何をすればよいのか”-読者目線による編集の大切さをあらためて感じました。
☆福岡県宮若市の観光情報
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