出張前に知ってよかった! 大津市の「大津宿場町構想」
ここのところ毎年夏になると、仕事で滋賀県大津市を訪れています。訪問先は決まって滋賀県庁なので、JR大津駅を利用しているのですが、困るのは昼食をとるお店。県庁の最寄り駅だというのに、駅前は予想外の静けさで、お店探しに難儀することになります。昨年伺った時は、駅前が工事中だったので、今年はランチができるお店ができているかな…と期待していますが。
そういう事情もあり、毎回、県庁に直行直帰してしまうので、今年こそ大津市をもっと知って、もっと楽しもうと、マイ広報紙で『広報おおつ(2018年5月1日号)』を読んでみることにしました。すると、「大津宿場町構想」という記事が。
「大津宿場町構想」は、昨年度からおこなわれている大津市の街の活性化プロジェクト。もともと大津の中心部は、京の都へ向かう東海道五十三次の最後の宿場町として栄えた「大津百町」といわれていたところで、今も約1,500棟の町家が残っているそうですが、すでに空き家となってしまっているものも多くなってきてしまったといいます。そこで、この空き家となった町家を宿泊施設などに活用し、街ににぎやかさを取り戻そうと、「大津宿場町構想」をスタートしたというわけです。
民間の力を活用した形で、すでに米穀商だった町家を宿泊施設にした「大津町家の宿 粋世」がオープン。大津は京都から電車でわずか10分程度ですから、賑わう京都から少し離れ、大津の静かな町家に宿泊する…というスタイルは、多くの旅行者の支持が得られそうです。
また今年6月には、街全体をホテルに見立てて、空き町家を活かした7つの宿泊施設を統括・運営する「HOTEL講 大津百町」がオープンする予定。「HOTEL講 大津百町」は、利用客がJR大津駅前にある町家改装モデルルームでチェックインし、街中や商店街を散策しながら、空き町家を活用した宿泊施設へ向かうという仕組み。宿泊施設までの道を散策することで、地元の飲食店を利用したり、商店で買い物したり…と、大津の街を楽しむきっかけになりそうです。
地図で確認すると、こうした町家は、JR大津駅と京阪びわ湖浜大津駅の間の旧東海道沿いやアーケード商店街などに存在することがわかりました。私は、JR大津駅から県庁までの最短距離の道を歩いていたので、気がつかなかったのです。ちょっと足を延ばせば、雰囲気のある街並みを楽しめたのですね。今年の大津訪問は、県庁への直行直帰ではなく、町家のある街並みを少し歩いてみようと思います。