【働く女性の注目記事】介護予防活動から見える、社会活性化のキーワード
「人の役に立ちたい」
どの世代の人にとっても、幸せに生きるためにとても重要なキーワードです。
鹿児島県霧島市の広報「きりしま」5月上旬号では「地域で育む介護予防の未来」が紹介されています。介護予防活動「創年のたまりば」に参加する高齢者の方たちの、なんとも心地よい空間が目に浮かぶような記事です。
中でも印象的なのは、踊りが好きなみんなを楽しませようと、趣味の三線(さんしん)を披露する67歳のおじいさん。半年間かけて練習し、沖縄民謡を弾くと次第に輪ができ踊り始める参加者の皆さん。「緊張したけど、みんなの笑顔に励まされた。自分の趣味が人の役に立ちうれしい」
この暖かいやりとりから、ふと考えさせられるものがあります。
私を含めた若い世代は、自分がこの集まりの中でどのような役割を担っているかを見出せずに施行錯誤、あるいは立ち尽くしてしまっている人も多いのではないでしょうか。
このおじいさんの言葉から、とてもシンプルな答えが見えてきます。
「人の役に立つ」ということは、自分の身を削って自分の能力以上のことを提供することや、誰かからやらされてやることではない。自分が得意なことはこれで、この集まりの中ではこの役割が適している。それが自然と浮かびあがり、それが受け入れられることが「人の役に立つ」ということなのだと。
ひとりひとりが、どのように自らの本当の役割を見出し、それに対してどう努力していくのかが、社会全体の活性化のキーワードになるのでは、と考えます。