知識とほんの少しの勇気。「救命のリレー」は私たちが始める!
昨年の12月に総務省消防庁は『救急・救助の現況』を公表しました。これは消防機関の行う救急業務、救助業務等の現状を的確に把握する基礎資料として毎年発行されています。これによると、平成28年中に心原性心肺機能停止状態で救急搬送された傷病者のうち一般の人によって目撃されたのは2万5569人。そのうち一般の人が心肺蘇生を実施したケースは1万4354件で、前年と比較すると682件増加しているそうです。救急隊現場到着までの時間が年々伸延しているなかで、私たちの対応がより重要になってきています。
今回は“救命処置”を特集している鹿児島県霧島市の「広報きりしま」2018年6月上旬号の“特集 一秒の重み(1)・(2)”を取りあげます。この記事は冒頭で「目の前で突然、大切な家族や友人が倒れ、心臓や呼吸が止まってしまったら、あなたはどうしますか。」と問いかけます。記事はその場にいる人たちの判断や行動がいかに大切かを教えてくれます。詳しくは、広報紙を読んでいただきたいと思いますが、とくに判断や行動にためらいがちな私たちに、霧島市消防局の方からアドバスが印象的でした。「周りに誰もいないとき、助けられるのはあなたしかいません。もし命を救えなくても、責任を問われることはありません。ちゅうちょせず、一秒でも早く救命処置を行ってください」。救命の知識と少しの勇気があれば一秒でも早く行動に移すことができる。「ちゅうちょしない」ことが、私たちの大切な家族や友人の“一生”を救うかもしれないのです。
平成16年に非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用が認められました。『救急・救助の現況』では、平成28年中に一般市民によってAED を使った除細動が実施された件数は1,204件で、その前年より101件増加。10年前の4.2倍になっているそうです。梅雨が明ければ水難事故や熱中症など危険が高くなる季節になります。救命の知識と少しの勇気。しっかり、心に留めておきたいと思います。
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