【働く女性の注目記事】身近な「景観まちづくり」について考えてみよう
悠久の時の流れを今に伝える古都の街並み。歴史の面影を残す宿場町。洗練された都市のビル群。日本には自然や歴史、文化によって造り上げられた魅力的な風景があります。これらの美しい景観を保全・形成し、その景観と調和した環境を確保・整備するために、各地方自治体が定める「景観条例」が役割を果たしています。
景観条例は、1968年に金沢市が制定した「伝統環境保存条例」が最初とされ、全国に広がっていきました。その後、2004年6月に良好な景観の形成を促進するための施策を定めた法律「景観法」が公布されました。景観法による景観行政団体として指定された地方公共団体が、景観計画の策定など景観行政を行うこととなっています。
旅先の美しい街並みに、私たちは心を打たれます。一方、景観法により建物の高さや外壁の色に制限があり、思うように建替えやリノベーションができないなど、生活の利便性などと景観の保全との兼ね合いが難しいケースもあるようです。また、美しいとされる景観もさまざまです。美しいとは言い難い工場地帯の風景が、絶景の夜景スポットになっています。
金沢市広報「いいね金沢」では、『景観条例制定50周年記念 景観シンポジウム』開催の案内が掲載されています。この半世紀の振り返りとこれからのまちづくりについて、さまざまな意見を知るよい機会のようです。金沢と同じように各自治体においても、景観条例および景観法に基づきさまざまな取り組みがなされています。ぜひ、居住地域の「景観まちづくり」について考えてみてはいかがでしょうか。