救急搬送される前に… “予防救急”の視点で環境を見直してみよう
“予防救急”。耳慣れない言葉ですが、“予防救急”は「救急車が必要になるような病気やケガなどを、ほんの少しの注意や心がけで防ぐ取り組み」のこと。神奈川県相模原市の広報紙『広報さがみはら 平成30年9月1日号』は、「まさかこんなところで・・・『イタイ』思いをする前に予防救急」という記事で、“予防救急”を呼びかけていました。
“予防救急”は、なにも救急車の出動回数を減らすことに貢献するだけではありません。厚生労働省「国民生活基礎調査2016年」によると、わが国における要支援・要介護になる原因は、認知症18.0%、脳血管疾患(脳卒中)16.6%、衰弱13.3%に続き、骨折・転倒が12.1%と4位。“予備救急”について知識を得ておくことは、高齢者にとっては元気に日常生活をおくるためにも欠かせないものと言えるかもしれません。
記事には、けがなどの発生場所は6割以上が家の中であり、家の中でけがなどをした人のうち6割以上が65歳以上の高齢者であるとし、「家の中のここが危険!」と、注意したい点が紹介されています。例えば、部屋が散らかっていると、物につまずいたり、電源コードに引っ掛かったりして、転倒の原因になります。また、手すりのなり階段や滑りやすいスリッパ、靴下も、気をつける必要があります。
そうした目で我が家を見渡してみると、危険がいっぱい。実は、私も夜中にお手洗いにいこうとして、つまずき、転びそうになったことが何回かありました。幸い踏みとどまることができたのですが。後日、夫が廊下に人感センサーのついた電灯をつけてくれたので、それ以降は、こうした危ない体験をしなくなりました。ちょっと環境を整えることで、転倒の危険は避けられるものなのですね。
9月は防災月間です。家庭内での事故を防ぐことも防災の一つとして、“予防救急”の視点から、家の中を見直してみてはいかがでしょうか。