【働く女性の注目記事】「暮らしを豊かにする漆器の世界」
漆(漆器)がjapanと呼ばれていることをご存じですか?
現在では「Japanese lacquer」の英語表記が主流のようですが、英和辞書には今でも漆=Japanと載っています。それほど、日本人の暮らしと漆器の結びつきは深いと言えます。
かつては、どこの家庭にも漆塗りの器がありました。暮らしの中で、長く使い込まれた漆器には生活の歴史がそのまま投影されてきましたが、生活様式の変化と共に、現代では様変わりしています。
「広報しおじり 令和元年5月号」では、市外から転入したことがキッカケで木曽漆器を日常的に使うようになった家族が紹介されています。木曽漆器の産地、長野県塩尻市では、夫婦での転入者に木曽漆器などの地場産品を贈る制度が設けられています。少し敷居が高いイメージの漆器を普段づかいにする心憎い取り組みといえます。
私も以前、奈良井宿の工房を訪ねて買い求めた「メンパ」と呼ばれる漆塗りの弁当箱を今でも愛用していて、日が経つにつれ木目が鮮明になり美しさが増すような気がします。漆器は値段が高く、扱いにくいと思われがちですが、一度手に入れれば一生使えます。落としても簡単には壊れないくらいに頑丈で、欠けても修復して長く使うことができる点も魅力です。
木曽漆器は日常生活の中で使用されて発展してきましたが、最近では若い人を中心に、新しい発想を大切にしながら、現代のニーズに沿う挑戦が進められているそうです。
そんな木曽漆器を気軽に見て、触れるチャンスが、まもなくやって来ます。
■第52回木曽漆器祭・奈良井宿場祭
期日:6月7日(金)~9日(日) 午前9時~午後5時
詳細:http://shikki-shukuba.shiojiri.com/
あなたの暮らしを豊かにする漆器の世界をあらためて体験してみませんか。