開館15周年を迎える萩博物館。
博物館は,自然・文化に係わる人類共通の遺産を収集保管、展示、研究等を通して未来に確実に継承するための機関です。世界には4万館、日本には4千館以上あるといわれています。いわゆる「箱モノ」施設として批判されることもありますが、地域における重要な文化拠点のひとつです。
今回は、地域の博物館を特集する山口県萩市「広報はぎ」2019年11月号の“特集 魅力ある歴史・文化・自然をいかしたまちづくり 萩博物館開館15周年”を取りあげます。この記事では、開館15周年を迎える萩博物館のこれまでのあゆみとこれからの展開が紹介されています。「まちじゅう」に豊かな文化や歴史がある萩市では、“萩まちじゅう博物館”構想を展開しています。萩博物館はこの構想の中核施設に位置付けられている施設で、萩市の文化の拠点です。平成16年の開館以来、地域密着型を目指し、様々な情報発信とともに、子どもたちを含めて多くの方が参加できるイベントを数多く開催してきたそうです。今年、入館者数150万人を達成しました。開館から14年9カ月での達成は地方都市の博物館としては異例の早さで、全国トップレベルということです。これは、萩博物館が観光に訪れる人のための施設であると同時に、地域の様々な世代が集う“コミュニケーション施設”として認知されているからだと思います。来年の春には、常設展示の大幅なリニューアルが予定されているそうなので、さらなる入館者数の増加が期待されるところです。
社会・経済環境の変化や人口減少、施設の老朽化などから、博物館の維持・運営の負担が上昇しています。存続の危機を迎えている施設も少なくありません。また、全国的に発生する災害を踏まえ、災害を前提とした文化財の保護体制も検討する必要があります。さまざまな課題を抱える博物館ですが、地域一体でその解決に取り組んでいくことがこれまで以上に大切になるのだと思います。
☆山口県萩市の観光情報
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