超レア⁉な総務省の広報紙で正しい統計を知る
先日、リビングで中学生の娘が省庁の名前を暗記していました。そこで、いきなり飛んできた質問が「ねえ、総務省って何をするところ?」。確かに、環境省=環境、防衛省=防衛…は子どもでも想像がつきますが、総務省=総務ってなに?となるわけで。
名称からは業務がわかりにくいのですが、マイ広報紙で見つけた『総務省 平成29年2月号』のコラムタイトルは「くらしの中に総務省」。そう、実は私たちの暮らしに密着しているのです。このコラムには、生活に不可欠なインターネットを、みんなが安心して使えるように、総務省が「国民のための情報セキュリティサイト」を開設している…ということが書かれていました。
それから各種統計を担う「統計局」があるのも総務省。ここのところ民間企業が次々と調査を取りやめてしまっているので、国の調査は貴重な存在。私もよく活用させていただいています。…というより、こうした調査を見ること自体、もう趣味のようになってしまっています。なぜなら、こうした調査を見ると、よく世間で言われていること、自分が思い込んでいることを覆すような驚きの発見がよくあるからです。
『総務省 平成29年2月号』には、労働力調査が取り上げられていましたが、ここにもいくつかの発見がありました。例えば「就業率の推移」を見てみると、2015年の65歳以上の男性の就業率は30.3%。2000年の33.1%よりも下がっていることになります。年金の支給年齢をもっと引き上げようという議論がされている一方で、高齢男性の就業率は低下している…というわけです。65歳以上の女性はというと、2015年で15%、15年前より0.7%上昇していますが、そもそも働いている人が10人中1.5人。裏を返せば、65歳以上の男性は10人のうち約7人、女性は8から9人が無職であり、もし70歳から年金の支給などということになればこうした多くの人たちが困ることがわかります。
ところで、このように総務省の働きがよくわかる情報紙『総務省』ですが、実は私、実物を目にしたことがありませんでした。調べてみると発行部数はどうやら約1万部のよう。日本の人口は1億3000万人弱ですから、これは超レア! それが電子化されることで、家に居ながらにして拝読できるとは。電子化、ありがたや、ありがたや。