多文化共生社会へのヒントは“外国人市民の声”を聴くこと!
「多文化共生」という言葉は、年を追うごとに私たちの間にもなじみ深いものになってきています。総務省のホームページによると、約40%の自治体は多文化共生に関する指針や計画を策定して、地域の特徴に応じた取り組みを展開しているそうです。最近では首都圏の自治体が、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けてさまざまな施策をはじめていて、市民団体との連携も見られるようになってきました。
今回は、多文化共生に関する記事のなかから千葉県松戸市「広報まつど」No.1570(2017年3月1日号)の「多文化共生のススメ」を取りあげます。この記事では、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて多様な施策を展開する松戸市で暮らす外国人市民による“日常の暮らしのなかで感じていること”の紹介です。松戸市の良いところや困ったことが率直に語られるなかで、外国人独特の意見がありました。それは、「初めて日本で地震を経験したとき、怖くて泣いちゃいました」、「海外から来た人は、地震が起きても何をしていいかわからないんです。」というもの。日本人が思っている以上に、外国人にとって地震は怖いものだということが伝わってきました。「災害時に外国人をどのようにサポートするか?」は多くの自治体の課題です。そのなかで、松戸市は「外国人市民向けの災害準備教室」や「災害時サポーター養成講座」を開催しているようです。行政がこのような講座を積極的に開催することは、外国人市民の行政への信頼に結びつくものと思います。
多文化共生は行政から外国人に対する支援を行うという面もありますが、外国人市民の地域社会への参画を促すことも大切です。彼らの意見を行政運営に反映することで、より豊かな行政活動になることを期待したいと思います。
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