みんなで広く手を取り合って作る住みよい地域「新コミュ」、そのキーマンを訪ねます
■“おたがいさま”が当たり前の文化。
小さな10の集落が集まる野間連合区。それをまとめているのは、連合区長の三本さんと副連合区長の岡本さんです。
「野間はどこの区長も働いている人ばかり。小さな集落も仕事量は他と変わらない。各区長の負担を減らせるような、拠点となるような組織があれば良いと思っていた」と自身の経験を振り返る三本さん。
それから野間連合区が設立され、集落と行政の取り次ぎや、さまざまな事業の中心となってきました。
小集落だからこそ良かった点もあります。「小さなとこばかりだから助け合わんとやっていけない。野間の人はみんながそう思っているし、小さい地域だからこそ顔が見える関係でなんでも助け合っていますよ」と2人は言います。野間では「誰かがやってくれるだろう」なんて他人事に考える人はいません。草刈りや除雪、子どもの通学など暮らしの中にある助け合いが、ふるさとへの愛と誇りを育み、最近では人口減少により募る危機感が住民同士のつながりをさらに強め、“地域のこと”を自分ごとに変えています。
そんな助け合いを大切にする地域には、優しい取り組みが生まれるもの。「野間の保健室」は、野間連合区が主体となり、地元出身の民間事業者と協力して行われているサロン活動で、最新の機器を使った健康チェックや、医師や薬剤師に相談ができるブースを設けるなどして自身の健康と気軽に向き合え、健康を通して新たな住民同士のつながりを築いています。
野間の地域づくりの中心にいる2人は、口を揃えて言います。「困ったときはおたがいさま、助け合うのが当たり前だから」と。
“おたがいさま”と助け合える当たり前の優しさが、野間の地域を作っています。
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