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南房総市の民話

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千葉県南房総市

「提灯をともす蚊」 第156話 生稲謹爾(いくいなきんじ)

昔の平群の山間の村には、蚊も蛍もいませんでした。
そこに住む村人たちが江戸見物に行って、上野の不忍池のほとりの宿屋に泊まると、小さな虫がブーンと飛んできては、チクリと刺すので、何という虫か女中に聞くと、「お前さん方は、私をからかっているんですか。それとも本当に蚊を知らないですか。いま飛んでいる虫は、蚊というのですよ。」と言ったのです。
村人たちは、夜になるとますます蚊が多くなり、眠れなくなったので、皆で戸外に出てみると、不忍池の上を蛍が青く光って飛んでいるのが見えました。
ところが村人たちは、誰も蛍を知らないので、「蚊が提灯をともして、刺す人を捜しに来るからには、どこに行っても仕方がない。」と観念して部屋に帰り、蚊に刺されるのを我慢したと言います。
旧平群村には、隣村の増間話を真似た笑い話が多くあり、この話もその中の一つです。

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