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霧島ジオパークエリア拡大認定

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宮崎県えびの市

霧島ジオパークは、日本ジオパーク委員会による審査の結果、エリアが広がり、新たなジオパークとして生まれ変わりました。

■ジオパークとは
ジオパークとは、地球科学的意義のある地形・地質の遺産や景観が、保護、教育、持続可能な開発のそれぞれの要素が互いに関連しあった考え方の下で管理された、1つにまとまった地域のことをいいます。
ジオパークでは、火山・地震活動でできた地形あるいは太古の津波を記録した地層といった地球の歴史が刻まれた地質遺産を守るとともに、観光や教育に役立てることにより地域社会を活性化する活動を行っています。

■従来の約3倍の面積に
霧島ジオパークは、これまで加久藤カルデラとその南縁に成長した霧島山がつくった風景を囲むように引かれているJR肥薩線、吉都線、日豊本線の内側をエリア(822平方キロメートル)としていました。今回、日本ジオパーク委員会にエリア拡大申請を行い、令和4年8月の現地調査を経て、審査の結果、9月28日に5市2町(宮崎県都城市、小林市、えびの市、高原町、鹿児島県霧島市、曽於市、湧水町)の全域とするエリア(2751平方キロメートル)が認定を受け、従来のエリアから面積が約3倍の広さとなりました。

■霧島ジオパークについて
霧島ジオパークは、平成20年10月に観光・経済団体や地域・まちづくり団体、教育・研究機関、国・県の関係機関などで構成する「霧島ジオパーク推進連絡協議会」を設立し、平成22年9月に日本ジオパークの認定を受けました。それ以降、広報活動や地域遺産の保全活用・ガイドなどの人材育成といったさまざまなジオパーク活動を展開しています。
霧島ジオパーク推進連絡協議会は、5市2町をはじめとする協議会の構成団体間で連携を図りながら、地域住民と協働して事業を推進しています。

■霧島ジオパークが目指す姿
霧島ジオパークでは、ジオパークを使って「火山活動にあわせた持続可能なまちづくり」を目指すことを目的とし、次の理念に基づいてジオパーク活動を推進しています。
(1)地球活動を自然の摂理として正しく理解し、活火山である霧島山の麓で火山とうまく付き合っていく方法を考えて実践します。
(2)環霧島地域の美しい地球の遺産を、特色と活力のある地域づくりと地域の振興に活用します。

■えびの市における主なサイト
地形・地質サイト:矢岳高原、八幡丘公園など
自然サイト:甑岳火口の湿原、ノカイドウ自生地など
文化サイト:めがね橋、島内地下式横穴墓など
ビュースポット:えびの展望台、二湖パノラマ展望台など
施設:足湯の駅えびの高原、道の駅えびのなど

■interview
▽えびのガイドクラブ事務局長 上園信一さん(ガイド歴10年)
霧島ジオパークの魅力は、霧島連山や加久藤カルデラ、山の恵みの湧水・地下水などさまざまです。えびのに住んでいる人の中には、「えびのには何もない」という人も多いですが、学んでみると面白いことがたくさんあります。
ガイドをしていると、参加した人が、山の成り立ちや山と植物の関連などを聞くことで、より一層楽しめたと言ってくれるのでとてもうれしいです。ガイドの活動を続けていくことはもちろんですが、今はSNSなどで情報発信もできるので、他の形でもPRをしていけたらと思っています。
また、えびの学などで子どもたちに話しをする機会はありますが、「えびのには何もない」と思っている大人に、えびのの良さを話す機会も作りたいです。

▽えびの管理官事務所国立公園管理官 黛絵美さん(えびの市着任2年)
霧島ジオパークの中でも、私たちの事務所で保護管理を行っている霧島錦江湾国立公園の霧島山周辺部は、火山が作り出す景観が最大の魅力です。また、その火山がもたらす恵みは、温泉や湧水など身近にたくさんあります。
ジオパークは認定を受けてから10年以上経ちますが、まだ地元の皆さんの中での認知度は低いと感じています。今回のエリア拡大認定では、皆さんが住んでいるところもエリアとして認定されたので、これを機にジオパークについて知ってもらいたいです。
将来にわたって霧島山の素晴らしい景観を守ることは、環境省だけではできません。登山等で訪れる皆さんも景観を守る一員であるという思いを持って、マナー等を守りながら楽しんでもらいたいです。

お問い合わせ:市企画課政策係
【電話】35-3712(直通)

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