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議会だよりNo.87(3)

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山口県阿武町

▽米津高明(よねつたかあき)議員
Q.基金を取り崩して国保税の減額を
A.基金は激変緩和に重要であるしすでに阿武町民の国保税負担額は県内で最も低い水準

問:
国民健康保険制度については、社会保障としての性質から、国保税は誰でも払える額に定め、保険証は無条件で交付するべきだと考えている。
阿武町では「国保事業財政調整基金」として1億9900万円余りを積み立てているが、平成30年度に国保運営が市町単位から県単位に変更されたことで高額医療患者が発生したとしてもリスク分散が図られており、町単独で基金を多く持つ必要はないのではないか。
むしろ、基金を財源に国保税を引き下げて、第一次産業従事者や、コロナ不況に直面する自営業者、年金生活の高齢者などの負担軽減につなげては。
また、国が行っている未就学児への均等割50%補助に上乗せする形で、負担額を0にするなどの処置を求める。
町長:
財政調整基金は、高齢化に伴う医療費増加や、被保険者減少に伴う「国保事業納付金」増大、今後予想される県内の保険料水準の統一や診療施設の大規模改修などに伴う国保税の大幅な上昇を緩和するために温存する必要がある。
また、住民1人あたりの国保税額は県平均6万455円であるのに対して、阿武町では4万7千770円で、県内19市町の中で最も低い水準である。
町としては、すでに十分な負担軽減を図っており、基金があるからという理由では、これ以上減額する考えはない。
なお、国保税率の決定は5月に行うが、試算の結果、世帯あたりの税額が大きく上昇するようであれば、負担の激変緩和のために、基金の活用を考える必要がある。

Q.萩高校奈古分校の存続について
A.地域にとって分校の存在意義は大きく新たな在り方を検討

問:
県教育委員会は、「全日制課程を置く分校については、地元中学卒業者の入学状況や、今後の入学見込み者数を勘案した上で、募集停止を検討する」と発表したが、これは、萩高校奈古分校も、今後の状況によっては廃校になるということである。
阿武町のように、保・小・中・高がそろった学習環境は、全国的に見ても条件が良く、定住対策などのまちづくりにも活かすべきである。
存続に向けた対策を。
町長:
同じく「なんとか残せる方法はないか」という思いである。
県教委は、11月に町民センターで開いた説明会で奈古分校の募集停止を検討している旨を示し、令和2年度から3年間の「名目志願倍率」が0.3~0.8倍となっている現状を説明した。
地元の反応は「出席者からは存続を求める声が相次いだ」と報道もされている通りである。
現在、奈古分校には1年生23人、2年生9人、3年生13人の合計45人の生徒が通っているが、中学校の頃には学校に行けなかった数人の生徒も、奈古分校では元気に通学していると聞いており、そういった側面からも奈古分校の存在意義を感じたところである。
しかし、子どもの数が激減している現状では、立地条件や地域性のみで存続を要請することは厳しく、学科の設定など、新たな切り口で特色ある高校の在り方を模索することが最重要ではないかと考えている。
今後も、県教委などに対して、存続の要望や、新たな在り方の検討といった働きかけを行う。
教育長:
県教委の発表は案の段階であり、また、案の通りになった場合も検討の余地が残され、即座に募集停止をするものとはなっていない。
なお、本件は奈古分校のみに留まらず、少子化などに起因する地域全体の問題であるため、他校への影響なども考慮し、教育長の立場として賛否を述べたり、積極的に行動を起こしたりすることは控える。
町教育委員会としては、これまで継続してきた小・中・高校生の地域貢献活動や学校間交流などの取り組みを、引き続き、活発に推進していく方針である。

Q.4630万円誤振込みの民事裁判について
A.事件を乗り越え「新生阿武町」としてリスタートを

問:
4630万円の誤振込み事件について、誤振込みされた公金はほぼ回収されている一方で、民事裁判における弁護士着手金330万円と弁護士成功報酬463万円の、合計793万円の費用が発生している。
この費用は町の財政で賄われるが、漫然とした職務を行ったばかりに町民にとって大事な公金をつぎ込むことになったわけであり、責任は非常に重いと考えるが、町長は町民に対し、どのように説明するのか。
町長:
9月22日、山口地方裁判所萩支部で行われた「第7回弁論準備手続」において和解が成立し、民事での紛争はすべて解決した。
793万円の費用について、正確な訴訟関連費用の合計は1002万7千799円であり、この額から解決金348万円と、町長・副町長・職員の処分に伴う減給分の約200万円を差し引きすると、実質453万1千20円となる。
町としては、誤振込み発生当初から何度も記者会見を行い、住民説明会、議会、広報紙、防災無線、ウェブサイトなどを通じて、状況の説明やお詫びを繰り返し申し上げてきており、処分についても、一般的な事例に比べて相当に重い処分を科したと思っている。
いまは後ろ向きの議論を繰り返すより、事件を乗り越え、「新生阿武町」としてリスタートの一歩を踏み出すことが重要だと考えている。

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