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自治体の皆さまへ

《コロナ禍における地域防災》「避難行動」を考える(2)

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長野県伊那市

■専門家に聞く避難行動を考えるためのヒント
山梨大学 工学部 土木環境工学科 防災研究室
秦 康範 准教授
はだ・やすのり/地域防災・マネジメント研究センターに所属。地域防災や学校防災の「第一人者」として、伊那市でも防災研修会などの講師を務める。

◆これからの避難行動を考えるにあたり、個人で取り組めることは?
▽身の回りの危険を知る
まずは防災マップを見てみましょう。身の回りの危険を知るということが大切です。自宅が安全ならば避難場所などへ行く必要はありません。しかし、中山間地域では危険区域の表示がない河川もあるため、過去の被災履歴も確認しておきましょう。

▽避難行動には順序がある
避難は「顔の見える関係」が大事です。地縁を上手に使いましょう。まずは自宅、次に親戚・知人宅といったように、家の近くから広げていくと、移動面・精神面で負担が軽くなります。それらが難しい場合には、安全な場所で車中避難をするか、ためらわずに避難場所へ。自身の避難行動をイメージしておきましょう。

▽受け身にならない
自分が情報を取得するために、さまざまな手段を用意しておきましょう。災害時に、広報車や防災無線が聞こえなかったというケースは過去の被災地で共通しています。特定の情報を唯一の判断材料にしてしまうと、「まだ何も情報がないから」という受け身の姿勢になってしまいます。「情報がない」ことを「安全宣言」とせず、現場にいる方それぞれが判断できるようにしたいですね。

◆一人では判断できないことや不安なことはどうやって解消していけば良いですか?
▽過去の経験を共有する
災害時における個人の対応・判断には限界があります。地域で過去の被災経験を共有しておくことが重要です。経験をもとに地域全体が「前も危険だったから避難しよう」という判断ができると良いですね。ただし、全く同じ災害はありませんので、「前は大丈夫だったから今回も大丈夫」と安易に判断しないよう、常に地域で警戒を行い、声を掛け合うことが大切です。

▽防災意識を日常へ
防災は非日常ではなく、日常的なものです。特別な備えは長続きしません。普段からの関係づくりの中で、災害時の安否確認方法や役割分担など、具体的な行動を確認してほしいと思います。

▽地域特性に応じた避難の基準を作る
形式的なマニュアルでは応用が利かず、地域で発生するさまざまな災害には対応しきれません。行政の発する避難情報は大変重要ですが、それを待つのではなく、近くの川の水位や過去に災害が起きた雨量などを基に、それぞれの地域で避難の基準を作っておきましょう。現地の情報を積極的に活用する姿勢が、迅速な避難行動につながります。

■地域で取り組んでみましょう ~お互いの命を守る関係づくりのために~
◆防災お出かけ講座のご利用を
新型コロナウイルス感染症の影響により開催を中止していましたが、7月より再開しています。
災害時に起こるさまざまな出来事への対応をイメージする「体験型」、災害時の地域の対応を具体的に考える「個別対策」など、地域の実情に合わせた講座を開催しています。ぜひご利用ください。

▽過去の参加者数(依頼件数)
・平成29年度…1,639人(33件)
・平成30年度…2,070人(57件)
・令和元年度…3,571人(74件)

参加者は年々増加しており、地域での防災意識の高まりを感じます。

◆「地区防災計画」や「災害時住民支え合いマップ」の作成を
危険が迫ってから焦るのは、事前に対応を考えていないことも原因の一つです。地域が一体となり、課題を解決していきましょう。

▽地域で共有しておきたいポイント
(1)避難や支援の行動のスタートラインを決める!
(2)支援(声掛け)の体制を作る!
(3)支援や安否確認の方法、避難先の確認など、危険が迫る前の動きを決める!

問合せ:危機管理課 防災係

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