くらし 議会だより No.199「9月定例会」(3)

■町政を問う!一般質問に11名が登壇
▽若年性認知症について
赤荻 妙子(あかおぎ たえこ)議員
[質問1]
65歳未満で発症する若年性認知症は、全国で推計3万5700人とされており、平均発症年齢は54.4歳で、働き盛りの時期での発症が多いため、仕事を続けられなくなり、収入が減少する一方、医療費や介護費用が掛かるなど、経済的負担が大きくなります。
現状の若年性認知症のサービス利用内容と今後の支援体制について伺います。

保健福祉部長:精神障害者保健福祉手帳や身体障害者手帳を取得することで該当する福祉サービスの利用が出来ます。
また、公費負担医療制度の自立支援医療や傷病手当金、障害年金など経済的支援を受けられる場合があります。

町長:地域包括支援センターを中心に関係機関と連携を図り、若年性認知症の理解を深める周知啓発、福祉サービス等の充実を今後も推進していきたいと考えています。

[質問2]
・小学校における熱中症対策について
子どもたちの安全、安心な学校生活を守るため、登下校時における熱中症対策と環境づくりに向けた設備、運営対策など、今後の熱中症対策についてお聞きします。

教育長:熱中症対策として、下校の際には、校舎外での待機時間を少なくし、クールタオルや日傘の利用を推奨しています。
また、厳重警戒や熱中症警戒アラートが発表されている時は、低学年の下校時刻を遅らせ、高学年と一緒に下校させています。空調設備がない特別教室や体育館につきましては、移動式のスポットクーラーを配置しています。
運営対策については、暑さ指数を計測し、指数が高い場合は活動制限を行っています。児童の状況を適宜観察し、児童の体調を第一に考え、教育活動を進めております。

町長:熱中症予防については、国、県の方針や危機管理の指針を踏まえ、学校が地域の実情に応じた柔軟な対応がとれるよう、体制を整備していきたいと思います。

▽子育て環境の整備について
大里 岳史(おおさと たけし)議員
[質問1]
子育て世帯移住促進住宅「はなまるハイム」の1次募集の結果について伺います。また、満室にならなかった場合は町民の方も入居する可能性はあるか伺います。

町長:1次募集を7月1日から8月31日の2ヶ月間行ったところ、14部屋中9部屋の申し込みがありました。移住・定住が目的ですので、町外の方の募集に努めてまいりたいと考えています。

[質問2]
応募のポスターに「ちょうどいいがここにある」と載っていますが、インパクトに欠けていると思います。子育て環境や施策についても、独自性が無いと考えます。今後、子育て施策で町独自の施策を検討しているのか伺います。

町長:「都会過ぎず、田舎過ぎず」「スーパーや診療所が徒歩圏内」「家族向けに十分な広さや間取り」などを総合して「ちょうどいい」と表現しました。町独自の子育て施策については、農業、教育、子育てを融合させることで、他自治体との差別化を図ることが出来ると考えています。

[質問3]
町独自の取り組みとして、例えばクラブチームの遠征費の補助やイベントが出来るステージを完備した施設の建設等、子ども達がスポーツや遊べる環境を整備していかなければ、移住促進にならないと考えます。

町長:日本や世界で活躍できる人材を育てていく教育環境、子育て環境づくりを目指していきたいと思います。一朝一夕にはいきませんが、コツコツとした努力の積み重ねが、八千代町の魅力度向上に繋がると考えています。

[質問4]
これまでに、旧中山邸の修繕等に約2600万円費やしました。今後の方向性も決まっていないのであれば、これを白紙にし、子育て環境や町の子育て世帯に使うべきと考えますが、町長の見解を伺います。

町長:旧中山家住宅整備は、賑わいづくりの拠点となるよう進めていきたいと考えています。今後は識者、地元、地域の方の意見を踏まえながら、町の賑わいづくりにどう結び付けるかを考えて進めていきます。

▽1級町道8号線について
大久保 武(おおくぼ たけし)議員
[質問1]
1級町道8号線は、若地内の結城坂東線から東蕗田地区、栗山地区を通り、筑波サーキット南へ通ずる町の中央から南へ抜ける幹線道路です。西方面は1級町道12号線から広域農道、さらには古河市の名崎工業団地や筑西幹線道路へと通ずる、八千代町の産業発展のために重要な道路です。第1期工事区間である若地内の結城坂東線から東蕗田地内のつくば古河線まで、平成26年4月に開通となりました。この開通により、栗山地区では1日でも早い、工事着手の期待が高まっています。進捗状況をお聞きします。

産業建設部長:1級町道8号線の第2工区につきましては、栗山地内の6差路まで約760mを第1事業とし、終点までの約852.2mを第2事業として進めています。令和6年度には、用地測量、土地の鑑定評価を実施しており、令和7年度は物件補償算定、排水修正設計、路線測量、用地買収、電柱移設協議、埋蔵文化財試掘調査などを実施する予定です。流末処理の見直しで、1ヶ所に統合の見込みが立ちましたので、令和8年度には流末工事から着手し、用地買収の状況を見ながら、順次本線工事に着手します。第1事業完成は令和12年度を見込んでいます。第2事業は、第1事業の進捗状況を踏まえながら、関係機関と調整し、早期着手を目指していきます。

町長:1級町道8号線は、広域的な道路網の形成に寄与する、八千代町にとりまして重要な幹線道路です。
第1工区完成以降、この沿線では、日野自動車古河工場の稼働や八千代工業団地において、モスニック茨城工場、国産機械株式会社八千代工場、フジフーズ株式会社茨城工場が操業を開始いたしました。また、筑西幹線道路による流通圏の拡大など、交通情勢を変化させるのみでなく、町政にとりましても、大きな変動がございました。
第2工区着手まで時間を要しましたが、重要な路線の早期完成を目指し、地域の皆様のためにも、スピード感を持って事業を推進していきたいと思います。