- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県掛川市
- 広報紙名 : 広報かけがわ 令和7年11月1日号
小笠袋井薬剤師会 その62
■薬が飲みにくいときの対処法
◇薬が飲みにくいときには
口の中が乾燥していると、錠剤や粉薬が口の中やのどにくっついてしまい、飲みにくくなることがあります。特に高齢者は唾液の分泌機能が低下するため、口腔内は乾燥しがちです。薬を飲むときは、まず水を飲み、口やのどを潤しましょう。
次に、薬を口中に含み、水と一緒に飲み込みます。このときの姿勢として、よく見られるのが、薬をのどの方に移動させて飲み込みやすくしようとして、顔を上向きにしてゴクンとやる飲み方です。しかしながら、カプセル剤(硬カプセルといわれるもの)は水に浮いてしまうため、顔を上に向けてしまうと、カプセルがのどから離れたところにあるため、飲みにくくなってしまいます。カプセルを飲むときは正面を向くか、顎を引いて少し顔を下向きにしたほうが、カプセルとのどの位置が近くなり飲み込みやすくなります。
一方、錠剤は水に沈むものがほとんどであり、顔を上向きにした方が飲みやすいと言われています。ただし、上向き姿勢は気道が開きやすくなり、誤って食道以外の気道に入ってしまう誤えんを起こす可能性があるため、高齢者の方は注意が必要です。
◇服薬補助製品〜服薬補助ゼリー、オブラート〜
薬が飲みにくい場合には、服薬補助ゼリーやオブラートを使用すると飲みやすくなります。
服薬補助ゼリーは薬の吸収や作用に影響せずに、薬を飲みやすくするためのゼリーです。使用する際はゼリーの中に薬を包み、噛まずにまるごと飲み込みます。また薬の苦い味を隠してくれるので、薬が苦くて飲みにくいという方や小児へ薬を飲ませる場合にも有用です。
オブラートは半透明の薄い膜でできており、素材はでんぷんや寒天などが一般的です。形は丸形、角形のほか、袋タイプのものもあります。薬を包んだオブラートを最初に水で数秒程度浸してから飲むと表面が滑らかになり飲みやすくなります。

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