三重の未来を切り拓(ひら)く人の挑戦を紹介します!
自分たちがかがやけば、地域もかがやく
■互いに助け合い、誰もが自分らしく生きていける“地域共生社会”をめざして!
株式会社アスリードプラス/鳥羽市
代表取締役 谷水 洋介(たにみず ようすけ)さん
株式会社アスリードプラスは、障がい福祉サービス事業をメインに、余暇支援事業や企画・スポーツ事業に取り組んでいます。私は家族に障がい者がいたことがきっかけで、大学で福祉を学んだ後、幅広く福祉に関わることができる社会福祉協議会(以下:社協)に就職しました。いろんな福祉業務に携わるなか、障がい児・者を一時的に預かる「日中一時支援事業」を担当した際に、保護者から相談を受けたんです。それが、障がいのある子によっては、急にどこかに行ったり、大声を発したりして迷惑をかけることがあるので、なかなか休日に外に連れ出せないというお話で。そこで、いろんな企画を通じて障がいを持つ人たちの生きがいや仲間づくり、地域との交流を持ってもらえるよう、在職中に「鳥羽アスリード」という支援団体を立ち上げました。世の中から求められていることをすぐに形にしていきたいという思いから、社協を退職し、独立して鳥羽アスリードを母体としたアスリードプラスを設立しました。
▽こんなことに取り組んでいます!
“障がい者”のイメージをプラスに変える
多くの方が障がい者との関わりが少なく、よく知らないために、彼らは「何もできない」「自分とは違う」というマイナスのイメージを持たれているんですよね。私たちは読む・書く・聞く・体を動かすが平均的にできますが、障がいのある方はそこにアンバランスさがあるだけで、実際はできることも得意なこともあるんです。それぞれが「楽しい」と思えることを伸ばせば、得意なことを誰かに「すごい」と言ってもらえる。彼らが「できること」を知ってもらえるように、さまざまな取り組みを行っています。その一つが、明るいガラス張りの作業場と、そこで作られた商品を販売するアンテナショップ、カフェを併設した施設「IPPO WORKPLACE ANTENNA SHOP and IPPO café(イッポ ワークプレイス アンテナ ショップ)」です。作業や接客の様子など働く姿を見える化することで、「あれ?障がい者って、できること多いんだな」と気づいてもらえて、実際に得意なことを生かせる職場への就職に結びついたケースもあるんです。また、空き家の放任果樹や企業の障がい者雇用の促進など、地域や企業が抱える課題解決にも積極的に取り組み、地域の皆さんに貢献しながらどんどん外へ出ていくことで、障がい者のイメージをプラスに変えていきたいと思っています。
この場所には地域の小学生がよく遊びに来てくれて、子どもたちが学校との交流のきっかけになってくれたこともあります。行政や企業の皆さんにも、地域の方と障がいのある方が交流できるイベントなどを開催してもらいたいと思っています。皆さんに、もっと障がい者の可能性を知ってもらって、障がいのある方が「障がい者」っていうふうに見られるのではなく、一人材として雇用される世の中をめざし、チャレンジし続けていきたいです。
▽お知らせ
三重県「産・福・学」障がい者雇用情報交流会を開催します!
日時:8月28日(水)13時30分~16時
場所:県総合文化センター
対象:企業担当者
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