1月1日に最大震度7の揺れを観測する大地震が能登半島を襲い、甚大な被害をもたらしました。
いなべ市では災害発生翌日から現在に至るまで、7つの支援業務で延べ34人の職員が災害派遣に向かいました。今月号では、支援活動に当たった職員が現地で見て感じたことをお伝えします。
災害派遣職員の声から、災害に備えるために必要なことは何かを考えてみませんか。
《いなべ市の災害派遣》
〈災害発生直後〉
給水支援
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総括支援
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避難所運営
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保健師活動補助
↓
下水道施設調査
↓
解体受け付け
↓
被害認定調査
〈現在〉
▼災害発生直後 水の備えは必要不可欠と感じました
水道工務課 長谷川寛次
派遣期間:1月2日~7日
元旦の大地震以降も地震が多く、携帯電話の緊急地震速報がずっと鳴っている中で、緊張感のある活動でした。
給水支援で向かった先は、地震によって、町中が断水していました。水道管は地中にあるので、断水の原因を探るのに時間がかかります。復旧には、時間がかかるだろうと思いました。
活動中、現地の人が「遠いところからありがとう」と言ってくれたのですが、かける言葉が見つからなくて心が痛かったです。「水さえ出れば家に帰りたい」とも話していて、生活の中での「水」の重要性を改めて感じました。
我々は災害発生後24時間以内に出発しましたが、水を配布できたのは災害発生から2日後です。だからこそ、家庭で「保存水」を備えておくことが大事だと感じました。生活用水を運ぶために、「ポリタンク」も併せて準備を。
1月1日(月) 災害発生
≪給水支援の動き≫
〇1月2日(火)
[北勢庁舎出発]
災害発生翌日の午前10時に派遣要請があり、その日の午後3時に2.5トンの給水車で出発
〇1月3日(水)
[宝達志水町で給水活動]
浄水場で給水車に水を入れ、町民センターまで運び、給水袋(6リットル)に水を入れて配布
〇1月4日(木)
[宝達志水町で給水活動]
前日に引き続き、給水袋を配布。町は断水しており、被災者のイライラも募っている様子でした
〇1月5日(金)
[穴水町で給水活動]
目的の穴水町までは国道一本道。道路の損傷が激しく、地図を頼りに迂回路を探して進みました
〇1月6日(土)
[輪島市で給水活動]
宿泊先の金沢市から片道6時間かけて輪島市へ。移動中はトイレに行けないので、朝食・昼食を抜いて移動。暗くなると道路の亀裂に気付かずに滑落する危険が高くなるため、限られた時間内で給水活動に当たりました
〇1月7日(日)
[七尾市で給水活動]
支援先の自治体職員は「まさか自分のまちがこんなことになるなんて…」と話していました
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