■白杖(はくじょう)(白い杖)
広報サポーター 松村 正さん
10月4日、白川小学校で「めがみえない。みえにくいってどんなこと」というテーマの講演会が行われ、親子約80人が参加しました。講師は、市内在住の中川桃子さんで、UD(ユニバーサルデザイン)アドバイザーとして、誰もが安全で快適に暮らすことができる社会を目指して活動されています。
手話を交えた自己紹介が始まると、子どもたちの目は手の動きに注目していました。
中川さんは、大学卒業間近に病気を患い、就職して数年後、再び体調を崩し、突然視力を失い、「今は明かりがぼ~っと見える程度」と自身の現状を話されていました。
「町中で白い杖を持って歩く人を見たことがある人はいますか?」と中川さんが問い掛けると、半数以上の人が「見たことがある」と答えていました。
杖は白い色で目立ち、周りの人に「目が不自由なので気を付けてください」と知らせる役目をしています。また、障害物、段差を知るための道具です。
中川さんは「見掛けた時困っていたら、何かお手伝いできることはありますかと声を掛けてほしい」と協力をお願いしていました。「前向きな気持ちになれたのは家族・友人の励ましや協力があったから、また、周りからの温かい言葉や手助けを受けたことがうれしかった」と話されると、にっこりと笑顔を輝かせていました。
会場の人に感想を伺うと、「素晴らしい、真似できない」、「強い精神力を見習います」と話されていました。
講演を聞いて、とても前向きな気持ちを持っていることに力強さを感じました。
講演が終わると会場には拍手が鳴り響いていました。
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