■「初雪や」 平成19(2007)年
初雪や 一、二、三、四、 五、六人 一茶
「雪だよ」と初雪を知らせる声に、いっせいに外に繰り出す人々の数を、まるでかぞえ唄のようにリズミカルに詠った一句です。そろそろ雪も降る季節。「雪やコンコ、あられやコンコ~」陽気なリズムの歌や、「雪の降る街を~」のように物寂しい心情にさせる歌もあり、雪の思い出は人それぞれ。この作品は一茶の俳句の世界を見事に具現化して、初雪に喜ぶ無邪気な子どもたちのはしゃぐ姿を表現しています。藁ぶき屋根の家や杉の木立など、古き良き時代の日本の情景がノスタルジーを誘います。
特別協力:(公財)中村晋也美術館
【URL】http://www.ne.jp/asahi/musee/nakamura/index.html
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