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めざそや! 共同参画(49)

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三重県伊勢市 クリエイティブ・コモンズ

市では、誰もが安心して暮らせる環境を実現するため、防災活動や災害時の避難所運営などに男女共同参画の視点を取り入れ、より充実した取り組みが進むよう、地域に働きかけています。今回は、避難所での課題について注目してみました。

■避難所に男女共同参画の視点を
▼阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震での、被災地からの声
・男の自分がみんなを引っ張っていかなければ、と思っていた
・生理用品がないことに困った トイレットペーパーを使うしかなかった
・避難所での食事作りは、当たり前のように女性が担当していた
・物資をもらうにも、小さな子どもたちを抱えていかなければならず、大変だった
・男性が支援物資を配っている中で、生理用品を受け取りに行くのが恥ずかしかった

阪神・淡路大震災や東日本大震災などの経験から、災害から受ける影響は女性と男性では異なることが分かっています。
さらに、高齢者、乳幼児のいる家庭、病弱な人、外国籍の人など、それぞれの状況によっても被災後に抱える課題はさまざまです。

▼性別により異なる困難
災害時には、普段は表に出ていない社会の課題が浮き彫りになることが多く、女性の置かれている状況がより厳しくなる傾向があります。
女性については、「炊き出し・後片付けなど、特定の活動に従事し続けて疲弊してしまった」「トイレを我慢し続けてぼうこう炎になった」「他人の中で寝るのが怖くて睡眠障害になった」などの事例が確認されています。
また、男性についても「一部の男性に過度な責任が集中した」「『男性はこうあるべき』という固定観念に縛られ、弱音を吐けなかった」「新たなコミュニティーに入ることができず、引きこもりにつながった」などの状況が見られました。

▼多様な視点で防災力向上
人口の約半分は女性です。防災対策や災害復興において、男性だけでなく女性の視点を取り入れることは、災害から多様な立場の人を守る第一歩になります。
平常時から災害に備え、女性が主体的に参画できる環境づくりを行うとともに、女性が責任をもって避難所運営の中心に関わっていく必要があります。加えて性別によるニーズの違いに配慮することは、地域の防災力向上につながります。それぞれの避難所に合わせた運営方法など、すべての人が安心して過ごせる避難所づくりを目指していきましょう。

※「めざそや!共同参画」は市民の編集スタッフと協働で作成しています。編集に参加していただける人は、同課へ問い合わせてください。

問い合わせ:市民交流課
【電話】21-5513【FAX】21-5522

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