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伊勢市では、一人一人が生き生きと輝ける社会をめざし、男女共同参画を進めています。パートナーの日啓発事業として、ジャーナリスト・浜田敬子(はまだけいこ)さんをお招きし、講演会を開催しました。テーマは、「一歩踏み出せば、女性も地域も変わる」でした。
ジャーナリスト 浜田 敬子さん
朝日新聞社で「AERA(アエラ)」編集長を務め、現在はフリージャーナリストとしてテレビや講演でも活躍中
■女性にはより多くのチャンスを!
男性には重圧からの解放を!
◇アイスランドの取り組み
アイスランドは、男女共同参画先進国ですが、長い年月をかけ、取り組んでいます。
1975年、仕事を持つ人・家庭にいる人を問わず、国民の女性の9割以上が参加し、デモを行いました。もともと女性の賃金は男性の6割ほどでしたが、現在は同一労働なら対等です。
2000年から男性の育児休業が義務化され、夫婦が交互に6カ月ずつ取得しています。男性が主になって家事・育児をすることで初めてその大変さに気づき、当事者意識が生まれたそうです。家事を夫婦で分担することで、働き方に男女の差がなくなり、雇用面でも男女が平等になりました。
◇当事者意識の必要性
当事者にならないと分からないことが多く、これまでの大震災での男性目線の避難所運営がその一例です。家事・育児・介護などに対する当事者意識の低い男性の中で、女性の声が反映されにくく、我慢を強いられました。
女性が意思決定の場に入ることが不可欠であり、また、さまざまな立場の当事者の意見を共有することも重要です。
◇家族でよく話し合って
従来からの専業主婦家庭を前提とした働き方にこだわると、共働き家庭の女性でも依然として家事・育児の負担が大きく、この負担のかたよりが女性の社会進出を阻んでいます。
一方、男性も一家の大黒柱として働くプレッシャーにさらされています。
家族で自分たちの望む暮らしについて考え、よく話し合って働き方を決めると良いですね。
◇一歩踏み出せば
先進国のアイスランドでは、今も取り組みを続けています。日本の女性も男女の格差に対して声を上げることが重要です。
男性も、一人一人が職場で勇気を持って定時に帰る、育休を取るなど働き方を変えていくことで、職場が変わることにつながります。
まず家庭を変え、職場が変わると、社会も変わっていくのではないでしょうか。
■看護師さんは、どっち?
実は男性の方が、看護師です。実際の病院でも男性看護師は、よく医師と間違われるそうです。
これは誰にでもあるアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)であり、過去の経験や価値観、知識などに影響を受けて生じるものなので、自分ではなかなか気付くことができません。
次回の「めざそや!共同参画」では、アンコンシャスバイアスについて考えてみたいと思います。
問合せ:市民交流課
【電話】21–5513【FAX】21–5522
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