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上野総合市民病院だより

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三重県伊賀市

◆乳がんの転移は遺伝子増幅検査で
乳がんは、女性のがんの中で最も多く、また年々割合が増えており、現在では9人に1人が発症すると言われています。
かつては乳がんの手術時に、脇の下のリンパ節に転移することが多いため、リンパ節を切除するのが一般的でしたが、腕が上がらない、しびれやむくみが出るといった後遺症の原因となっていました。
近年は技術の進歩により、がん細胞が最初に流れ着く「見張りリンパ節」と呼ばれるセンチネルリンパ節を、手術中に検査することでリンパ節転移の判断が可能になり、転移が確認された場合にのみリンパ節の切除を行うようになりました。
これまでは、リンパ節を顕微鏡で検査し、その部分にがんの転移がない場合は発見できなかったり、判定には病理医の判断が必要でした。そのため当院では、遺伝子増幅検査により、特定の遺伝子を増幅・検出することで、がんの転移の判定を補助できるようにしました。遺伝子増幅検出装置を使用することで病理医がいなくても判定ができ、リンパ節全体を使用して検査を行うため、より正確な診断ができます。臨床検査課は、これからも乳がんの治療を安心して受けていただけるよう努めていきます。
(臨床検査課 笠原祐紀)

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