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自治体の皆さまへ

明日に向かって~差別をなくしていくために~ 人権について考えるコラムです。

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三重県伊賀市

■気付きに気付く -収税課-
ある日、洗濯物をたたむ私の隣で子どもが韓国ドラマを見始めた。最初は横目に見ていたのだが、日常の描写や作りこみが緻密で、役者の演技力も高く、とても面白い。一気にその魅力にはまり込んでしまった。
「この俳優さんは日本が大好きで、よく日本にも来てるんやって」という子どもの言葉に、「日本好きって言うても、韓国って反日教育とか受けてるんじゃないの?心底好きかどうか」と私が返すと「いつの時代の話してるん?」と厳しい指摘が入った。若い頃、反日デモや日本製品の不買行動などのニュースを見て、「世界にはこんなにも日本のことを嫌っている人たちがいるんだ」と非常にショックを受けた記憶が、私の中に偏見として残っていたのだろう。
しかし、Z世代*の子どもたちは、コスメ、美容や音楽など、何の偏見もなく海外の文化を受け入れて楽しんでいるように思う。
韓国ドラマをきっかけに、自分の中にある偏見に気付き、子どもとも共通の話題に花が咲くようになった。無趣味で何の面白みもなかった日常に楽しみができ、人生が明るくなった。大げさかもしれないが、ちょっとした気付きで人生が変わると感じた。
自分の思い込みや偏見が無意識に人を傷つけていなかっただろうか、他にも間違った思い込みをしていないだろうかと考える。だから、指摘してもらったときは素直に聞き入れよう。反対に、気付いたことがあれば指摘できる人間になろう。自分自身が持つさまざまな思い込みや偏見に気付けるよう、事実を確認することを大切にしながら、互いに指摘しあえる人間関係を築くことからはじめていきたい。

*1990年代後半から2015年頃までに生まれた人

ご意見などは人権政策課【電話】22-9683【FAX】22-9641【Eメール】jinken-danjo@city.iga.lg.jpへ

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